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ベトナム・債券市場へ大量の資金流入

金利引下げ傾向が、各金融機関における大量の債券買入を進める原因となっている。

ハノイ証券取引所によると、年初来、発行市場では、各発行機関における調達額の31.3兆ドンのうち、落札総額が23.7兆ドンに達した。流通市場でも活発に取引がなされており、1月30日~2月22日までの出来高は5,180万枚に達し、売買代金は5,348兆ドンとなった。


バオ・ベト証券株式会社(Bao Viet)の統計データよると、2月13日~17日週は、全市場の取引総額が1.81兆ドンに達し、前週比81%増となった。そのうち、取引量の一番多いのは3年未満の国債、次は3年、5年…の順となった。

ベトナム債券協会ド・ゴック・ウィン会長(Do Ngoc Quynh)によると、今回の活発な取引の参加者は以前同様、主に商業銀行であり、保険・証券会社などは多くない。流動性に多くの問題を抱えている状況下で、多くの金融機関が市場に参加している理由につき、海外大手投資ファンドは、金融機関における貸出総額規制により、長期資金不足且つ短期資金余剰の状態に陥っていると語った。各優良企業に対し、銀行は15~16%の金利で貸出しているが、企業側の需要は少ない。これに対し、各業績不良企業には、銀行が20%以上の金利でも貸倒リスクにより貸出しを渋っている。

短期資金の余剰のみでなく、ウィン氏によると、債券価格の上昇、下降はは金利と反対の動きとなるので、投資家の信用回復、マクロ要素の安定推移、特にインフレ減速により、金利引下げにつながることから投資のチャンスとなる。ゆえに、今は債券は低いリスク及び高い流動性の面から各銀行にとって優良の投資対象である。(原文