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広東自由貿易試験区・2019年度の改革刷新40項目について

広州市南沙新区、深セン前海、珠海横琴の3か所で構成される広東自由貿易試験区は、2014年末に国務院より福建・天津の自由貿易試験区と共に正式に独自の行政審査権限が付与されて後、各種税収優遇政策が実施される特別区域であり、また、外資参入ネガティブリストや外債新モデルなどの自由貿易試験区で実施された政策が順次全国展開される「先行先試」地域となっています。

2018年11月に国務院より《自由貿易試験区改革刷新深化若干措置の通知》(国発〔2018〕38号 原文)が公布され、投資環境改善や貿易便利化、金融刷新による実体経済へのサポート、人材領域における試行等の領域において、行政権限を高め、開放を進め、政策で支持する等の53項目の任務措置を提示し、各地の自由貿易試験区がその特色を生かしてそれぞれ実行するという方案を出しています。

広東省の自由貿易試験区においては、広東省人民政府が上記通知に基づき、内40項目を当地の試行任務を定め(原文)、2019年末に各種権限が整うよう要求しています。以下に主な内容を紹介します。

優良投資環境の構築

  • 北京市サービス業拡大開放総合試行地の経験を参考にし、外商投資建設工程設計企業の外国籍技術人員の比率制限を緩和し、人材仲介機構の制限を緩和する。
  • 建築工程施工許可、建築施工企業安全生産許可等の工程審査許可権限を自由貿易試験区に授権する。
  • 外商投資建築業の資質許可の、省級及び以下の審査許可権限を事由貿易試験区に授権する。
  • 《内地と香港の経済と貿易の緊密化協定》《内地とマカオの経済と貿易の緊密化協定》《海峡両岸経済合作枠組み協定》の下、自由貿易試験区内での香港マカオ台湾資本建築業企業は、《外商投資建築業企業管理規定》に定める工程請負範囲の制限規定を今後は執行しない。
  • 自由貿易試験区内で、当地の省(市)にてサービスする外商投資工程設計企業に対し、初回資質申請時の投資者の工程設計実績条件要求を取消す。
  • 自由貿易試験区で国際関連税収サービスを推進する。
  • 省級市場監督管理部門は外国企業常駐代表機構の登記初審権限を自由貿易試験区の外資登記管理権限を有する市場監督管理部門に授権する。
  • 特許代理機構の株主制限を更に緩和し、有限責任会社の特許代理機構を新たに設立する場合、特許代理人資格を有し、18歳以上で、特許代理機構の専門職として勤務できる中国公民が株主の内五分の一を超えないことを認める。

便利化向上

  • 自由貿易試験区に自由技術輸出入契約登記許可権限を授権する。
  • 自由貿易試験区における税関税金保証保険を試行する。
  • 国際貿易「単一窓口」プラットフォーム機能を、航空・鉄道での申告時にも追加する。
  • 「単一窓口」を「一帯一路」重点国家地区と情報共有し自由貿易試験区で試行し貿易便利化を推進する。
  • 自由貿易試験区で非特殊用途化粧品の備案管理等の試行を実施する。

金融刷新を推進し実体経済を後押し

  • 保険会社の分枝機構の行政認可を更に簡素化し、自由貿易試験区企業の保険ニーズを満たす共有のプラットフォームを構築する。
  • 自由貿易試験区内の銀行業金融機構が合法且つリスクコントロールの上、規定に沿って国外機構への人民元派生商品販売業務等を行うことを認める。

人材領域における先行試行

  • 企業の人材雇用柔軟性を強化するため自由貿易試験区内の製造企業が、生産ピーク時に労働者と一定任務完成を以て期限とする労働契約、短期固定期限の労働契約を締結することを支持する。労務派遣従業員が企業の研究開発センターの研究開発職場で臨時的な業務に従事することを認める。
  • 自由貿易試験区内に設立する中外合弁及び外商独資の人材仲介機構に対する審査許可権限を、自由貿易試験区に授権し、自由貿易試験区の担当部門より省(市)人力資源社会保障部門に備案する。
  • 外国留学生の中国内での学生アルバイト管理制度を研究制定し、自由貿易試験区で関連実施細則を制定し、規範管理を実現する。
  • 自由貿易試験区に香港マカオ専門人材執業管理弁法(国家法律規定で認めないものを除外)制定を授権し、香港マカオ執業資格を有する金融、建築、企画、特許代理等領域の専門人材が、関連部門或は機構に備案した後、規定する範囲で自由貿易試験区内の企業に専門サービスを提供することを認める。