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深セン市が3月14日~20日に全市ロックダウンを実施後、早速市及び各区政府よりロックダウンや封鎖措置の影響を受けた企業や個人事業者に対しての救済・優遇政策が打ち出されています。政策は市より内容・方針が発布され、具体的には各区で通知、申請提出、実行されますが、一部の税費納付猶予等システムで自動的に実施されるものもあります。主に日系企業に関連する家賃減免措置及び社会保険費用等をピックアップして以下に紹介します。

家賃減免、水光熱費軽減等

深セン市

・市・区政府及び市・区所属独資・100%出資、絶対支配国有企業の不動産賃料について製造業種の小型零細企業、サービス業種小型零細企業と個人事業者のテナントに対し3か月を免除し更に3か月を半減して徴収する。家賃減免が国有企業業績に影響する場合は実際状況に応じて認可する。
・深セン市駐在の中央企業、その他省・市の深セン市駐在国有企業は上記に準じて執行する。
・市・区所属の相対支配国有出資会社は実際状況に応じて執行する。
・市・区所属の国有出資株式企業或いは社区株式合作会社が国有企業を参照して実施する賃料減免を奨励し支援する。
・オフィス・商業施設・専門園区等民間不動産賃料減免を適宜支援する。

福田区

・区政府・区所属国有企業不動産テナントに対し3月度家賃免除、4月度半減
・15社の株式合作企業の不動産賃料減免対応に対し減免規模に応じて支援。
・区内の専門市場、産業園区(インキュベータ)、オフィスビル、複合商業施設がテナントに対し賃料減免した場合、3,4月賃料総額の30%、最高200万元まで支援。
・区政府の公営賃貸住宅・人材住宅の一部個人賃貸に対し3月家賃免除、4月半減支援。

南山区

・区政府、区所属国有、集団株式会社不動産賃料減免について市政策に基づき執行
・民間不動産賃料を減免した大家に対し所在地・レベル別に1万元(個人事業者5千元)まで補助
・国家ハイテク企業、前年度科技型中小企業・重点サービス業企業、工業企業、工業模範企業、建設業企業、文化体育観光企業が1-3月の間に封鎖管理対象となった場合、50元/㎡・月を基準に1か月の家賃補助。
・オフィスビル、販売施設、複合商業施設、専門園区などで、家賃減免日数半月(含む)以上の場合、2022年2月~3月家賃総額の30%に基づき最高200万元支援

羅湖区

・区政府と区所属国有企業不動産(創業型産業用を除く)の小型企業と個人事業者向1-6月の家賃減免。
 区政府・区所属国有企業不動産借手の経営困難による賃貸契約解除に対し違約責任免除。
・区内集団株式合作会社不動産の小型企業・個人事業者向け賃貸料金減免を奨励
・民間不動産の小型企業及び個人事業者向け家賃減免、違約責任免除を奨励。
・区政府公共賃貸住宅、人材住宅を賃貸する企業と個人に対し市政策に基づき実行

竜華区

・区政府、区所属国有企業不動産の3月―5月賃料免除。
・区株式合作会社、工業園区、オフィスビル、商業施設等による実際に減免した、賃料の20%に基づき、最高200万元まで支援。

宝安区

・区政府及び区所属国有企業不動産を賃貸する製造業小型零細企業、サービス業小型零細企業と個人事業者に対し「3免3半減」方式に基づき半年間の家賃を減免、但し賃料減免が家主企業業績に影響する場合、実際の状況に基づいて認可。
・社区株式合作会社が、国有企業のやり方を参照して賃料減免することを奨励
・オフィスビル、販売施設、複合商業施設、専門園区等の非国有物件賃料減免・猶予を奨励。
・全市水道・電器・ガス代軽減実行、コロナ禍影響を受ける企業と個人事業者へ保障サービス

竜崗区

・区100%及び支配権を有する国有・行政事業単位不動産を賃貸する製造業小型零細企業、サービス業小型零細及び個人事業者への3か月賃料免除、その後3か月半減。賃料減免が国有企業の業績に影響する場合、実際状況に基づき認可。
・非国有不動産または不動産運営会社が実際状況によりテナントに適度に家賃を減免・猶予することを奨励する。区の国有100%出資及び国有持株企業が不動産経営者である場合、家主の家賃減免状況に基づきテナントの月の家賃を同等の割合で減免。

坪山区

・区及び区100%出資・支配権のある国有企業不動産を賃貸する製造業小型零細企業、サービス業小型零細企業と個人事業者に対し3か月(3月1日~5月31日)の賃料を免除。業績に影響ある場合、実際状況を審査し認可。その他の省と市の国有企業は本基準を参照して実行。
・区所属国有出資企業と社区株式合作会社が国有企業を参照し賃料減免することを奨励し、実際に減免した、賃料の10%に基づき最高100万元まで支援。
・オフィスビル、販売施設、複合商業施設・専門園区の民間所有不動産賃料減免・猶予を奨励。

社会保険等

深セン市

社保納付猶予、生育・補充医療保険会社積立の減免

2022年に中高リスク地域に指定され封鎖管理対象エリアとなった企業で適時に養老・失業・労災等社保費用を納付できない場合、申請後、封鎖解除から3か月以内に追納でき、滞納金を免除する。最終期限を2022年12月31日とする。個人の社保権益享受に影響しない。

生育保険比率の引下を継続、2022年12月31日までの企業納付比率を0.5%から0.45%に引き下げる。

企業補充医療保険費徴収を6か月免除する。(生育、補充医療保険費減免は申請不要)

住宅積立金納付猶予・比率引き下げ申請

コロナ禍の影響により住宅積立金の納付が困難な企業は納付猶予或いは納付比率の最低3%までの引き下げを申請することができ、期限は12か月を超えないものとする。

失業保険還付

人員削減しないか、人員削減が少ない企業は失業保険還付を享受できる。大型企業は前年度実際納付失業保険費の30%、中小零細企業は60%~90%を還付する。失業保険と労災保険料率は段階的引下を継続すると同時に変動比率政策を継続する。

福田区

中小企業が人員を削減しないか削減が少ない場合2022年3月社保加入者に基づき1人当たり500元、最大20万元を支援

南山区

南山区企業に勤務し深セン市に居住する従業員で、1~3月に封鎖対象地域となった場合、企業が実際に支払った社会保険料の30%で1人当たり最大600元、各社最高10万元を補助する。

羅湖区

市の政策に基づき実施。

竜華区

企業の安定職場維持を奨励。区の「4類100強企業」が人員削減しないか或いは削減が少ない(2022年3-5月の平均失業保険加入者が同年1月の95%以上)場合、3月の失業保険加入数に基づき500元/人、最大20万元/社を支給。

宝安区

社保減免・住宅積立金猶予の上級政策を全面実施。コロナ禍影響を受けて住宅積立金納付が困難な企業は納付猶予或いは比率引下を申請できる。

国家税務総局 小規模納税者の増値税免除等徴収管理事項に関する公告について
(国家税務総局公告2022年第6号)(原文

小規模納税者の増値税を免除する徴収管理事項規定された。主な内容は下記の通りである。

1) 3%の徴収率を適用する納税販売収入に対し、増値税を免税とする場合、規定により免税の普通発票を発行する必要がある。免税を放棄し、専門発票を選択する場合、徴収率が3%の専門発票を発行する必要がある。

2) 納税義務発生時期が2022年3月31日以前である時期に3%又は1%の徴収率で増値税発票を発行した後、販売割引、中止又は返却等の状況で赤字発票を発行する場合、対応する徴収率で赤字発票を発行する;発行した発票に誤りがあり、再発行する場合、対応する徴収率で赤字発票を発行し、正しい青字発票を再発行する。

3) 増値税を免除する販売額等項目の記入。

(1) 月間売上高の合計額が15万元を超えない場合(四半期納税の場合は45万元を超えず、以下は同じ)、『増値税及び附加税金申告表(小規模納税人適用)』の「小型薄利企業免税販売額」又は「基礎控除に達しない販売額」の関連する欄に記入する。

(2) 月間売上高の合計額が15万元を超えている場合、『増値税及び附加税金申告表(小規模納税人適用)』の「その他免税販売額」欄及び「値税減免税申告明細表」の関連する欄に記入する。

4) 一般納税人は小規模納税人の変更を登録する場合、規定により「未払税金-未控除仕入税額」の科目に計上し、2022年3月31日までの残高について、2022年度にそれぞれ固定資産、無形資産、投資資産、棚卸資産等関連する科目に計上し、規定により企業所得税又は個人所得税の損金に算入し、この前に損金算入済みの減価償却、償却に対し調整を行わないことができる。控除対象外の部分に対し、2022年度企業所得税又は個人所得税の損金に一括して算入することができる。

5) 金税装置、増値税コントロール装置等増値税専用設備を使用し増値税発票を発行した小規模納税者は、継続して現在の設備で発票を発行することも、自発的に税務機関に無料で税務UKeyを受領することで発票を発行することもできる。

当該規定は2022年4月1日より施行。

国家税務総局 小型薄利企業企業所得税の優遇政策の徴収管理問題に関する公告(国家税務総局公告2022年第5号)(原文

小型薄利企業所得税の優遇政策の徴収管理問題について規定された。法人資格を有しない分支機構が総機構及びその他分支機構の合計額により計算・判断すること、予納する場合のデータについて、暫定的に当年度から当期まで予納申告所属期末の状況により判断すること等が含まれる。2022年1月1日より実施する。

国家税務総局 増値税期末留保税額還付政策の実施を更に拡大する徴収管理事項に関する公告について
(国家税務総局公告2022年第4号)(原文

納税者が増値税期末留保税額の還付手続きを行う事項について規定した。主な内容は以下の通りである。

1) 納税者は留保税額還付を申請する場合、規定された留保税額還付の申請期間内に、当期の増値税の納税申告を終了した後、電子税務局又は納税サービス窓口にて「税還付(控除)申請表」を提出する。

2) 還付が認められる留保税額の仕入税額の構成比率を計算する際に、納税人が2019年4月から税還付の申請前一税額所属期までの期間内に、規定に基づき控除せずに振替えた仕入税額は、既に控除した増値税専用発票(「増値税専用発票」の文字がある全面デジタル化の電子発票、増値税コントロール自動車販売統一発票を含む)、有料道路通行費増値税電子普通発票、税関輸入増値税専用納付書、税金納付証憑に記入された増値税額から控除しない。

当該規定は2022年1月1日より施行。

財政部 税務総局 増値税期末留保税額還付政策の実施を更に拡大する公告について
(財政部 税務総局公告2022年第14号)(原文

1) 先進製造業に対し、月ごとに全額で増値税増加留保税額還付政策の実施対象を条件に合致する小型薄利企業(個人経営者を含み、以下同じ)に拡大し、且つ小型薄利企業の留保税額残高を一括して還付する。

増加留保税額は2022年4月納税申告期より還付を申請することができる。留保税額残高について、薄利企業は2022年4月納税申告期より、小型企業は2022年5月納税申告期より一括還付を申請することができる。

2) 先進製造業に対し、月ごとに全額で増値税増加留保税額還付政策の実施対象を条件に合致する製造業等の業界に属する企業(個人経営者を含み、以下同じ)まで拡大し、且つ一括して製造業等の業界に属する企業の留保税額残高を還付する。

(1) 製造業等の業界に属する企業とは、「国民経済業界分類」における「製造業」、「科学研究及び技術サービス業」、「電力、熱力、ガス及び水の生産と供給業」、「ソフトウェア及び情報技術サービス業」、「生態保護及び環境整備業」と「交通運輸、倉庫保管及び郵便業」の業務に携わることによる増値税販売額の比重が全体の50%を超える納税者を指す。

(2) 増加留保税額は2022年4月納税申告期より還付を申請することができる。留保税額残高について、中型企業は2022年7月納税申告期より、大型企業は2022年10月納税申告期より一括還付を申請することができる。

3) 納税者は留保税額を申請し、又は次期に振替えて控除することを選択することができる。納税者は納税の申告期間以内に、当期増値税納税申告を終了した後、留保税額の還付を申請する必要がある。2022年4月から6月までの留保税額還付の申請期限は、毎月の営業最終日まで延長されている。

4) 留保税額還付を享受する企業は同時に以下の条件を満たす必要がある。このうち、小型薄利企業の増加留保税額還付申請期限は2022年12月31日までとする。

(1) 納税信用等級がA級またはB級であること。

(2) 税還付の申請前36カ月間に未控除税額、輸出税還付の騙取もしくは増値税専用発票の虚偽発行の状況が発生していないこと。

(3) 税還付の申請前36カ月間に脱税により税務機関に2回以上処分されたことがないこと。

(4) 2019年4月1日より「即時徴収・即時還付政策」、「先徴収・後還付政策」を享受していないこと。

5) 増加留保税額、留保税額残高

(1) 増加留保税額:一括残高留保税額還付を受け取る前に、当期期末留保税額と2019年3月31日との間に新しく増加した留保税額である。留保税額残高一括還付受領後、当期期末留保税額である。

(2) 留保税額残高:留保税額残高一括還付を受け取る前において、当期期末留保税額と2019年3月31日期末留保税額のいずれか低い方である。留保税額残高一括還付を受け取った後、留保税額残高はゼロである。

当該規定は2022年4月1日より施行。

財政部 税務総局 増値税小規模納税者の増値税免除政策に関する公告について
(財政部 税務総局公告2022年第15号)(原文

2022年4月1日から2022年12月31日まで、増値税小規模納税者に対し、3%の徴収率を適用する納税販売収入について、増値税を免除する。3%の予定徴収率を適用する予納増値税項目については、増値税の予納を暫定的に停止する。

財政部 税務総局 小型薄利企業の企業所得税優遇政策を更に実施する公告について
(財政部 税務総局公告2022年第13号)(原文

2022年1月1日から2024年12月31日までの間、小型薄利企業の年間課税所得額が100万元以上300万元以下の部分について25%に減額した課税所得額に基づき20%の税率で企業所得税を計算して納付する。

コロナ禍の環境での生活やビジネスが長期化する中、中国での製品調達や、中国市場への販売計画のための中国拠点設立を進めたい日系企業も少なくないと思われます。中国のゼロコロナ政策も継続の模様であり、ノービザでの入国は不可、就労ビザ申請の前提となる中国側政府当局(外事弁公室)発行の招聘状(インビテーション)も申請受理さえ滞る状況が続くなか、遠隔操作で現地法人等の設立業務をどのように進めることができるか、広東省深セン市における2022年3月1日現在の実務上の注意点をまとめました。

設立申請に含まれる書類について

現地法人設立登記申請時には主に次のような書類及び情報を揃える必要があります。

  1. 登記住所の選定と賃貸契約書の締結
  2. 政府登記申請フォーマット
  3. 定款
  4. 投資者の資格証明(法人の場合登記証書類、自然人の場合身分証明書)
    ※公証認証手続きが必要
  5. 法定代表者・董事・監事・総経理等の身分証明書コピー
  6. 株主構成図(商務部門及び銀行提出用)
  7. 各政府機関及び銀行への連絡担当者名及び携帯電話番号

登記住所

各地でシェアオフィス、サービスオフィス等との賃貸契約も可能です。その際には、銀行による実態確認に堪えられるよう、必ず、隔てられた専用の部屋であることが必要なのと、会社登記部門である市場監督管理局による年度検査時、登記住所と実際の経営場所は一致する必要があり、会社登記できる部屋であることを確認する必要があります。賃貸契約は現地法人や銀行口座ができる前に契約し支払いを実施しないといけないため、初回の支払い方法についても確認し、設立後の支払/国外から入金の可否を確認してください。

定款

各市には株主や董事の構成に応じた定款のひな形があり、(1)現地法人の社名、(2)経営範囲、(3)資本金(通貨と払込スケジュール)、(4)役員構成 等について検討し記述します。
(1)社名をシステムで予約登録、期限に留意します。
(2)経営範囲:当局システムに設定される経営範囲の文言から選択して設定します。「許可経営範囲」に属する内容は、設立後に業種管理部門へのライセンス申請が必要、申請条件は設立前に要確認(資本金額や人員数、オフィス面積等に係る場合があるため)です。
(3)資本金:定款に登録資本金の通貨と払込スケジュールを記載。払い込みは何年以内と特定せず、経営期間内とすることも可能です。中国の外貨管理では資本項目取引が特に厳しく、資本金専用の口座を開設する必要があることと、資本金を送金するのは投資者名義の口座からのみ可能である点にご注意ください。
(4)役員構成について

董事(取締役)

董事会を設置しない=執行董事の場合、董事1名を株主が任命し登録。

董事会を設置する場合、董事3名以上を株主が任命し登録。

法定代表者

現地法人を代表して民事活動を行う責任者であり、董事長、執行董事、(総)経理が担当することが可能です。

監事

監事会を設置する場合、株主代表と従業員代表を含む3名。

監事会を設置しない場合、1名若しくは2名で、役員との兼任は不可となります。

法定代表者は現地法人所在地税務局にて実名認証手続き(現場で本人がパスポート原本を提示)を実施する必要がありますが、コロナ禍で猶予されています。

更に、銀行では口座開設手続き時、オフィスの現場確認と同時に法定代表者の現場面接若しくは身分証原本の提示を要求することが多く、投資者本国に所在する支店での面接対応可否やウェブでの遠隔面接可否を事前に確認する必要があります。

投資者の資格証明コピー、⑤役員等の身分証明書コピー

投資者が日本企業であれば登記簿謄本等を日本の外務省経由中国大使館にて公証手続き、香港企業であれば営業許可証や登記証書他登記関連書類を香港の中国政府委託公証弁護士により公証手続きする必要があります。香港企業を投資者として香港で公証手続進める際、日本人の身分証明書の公証認証は基本的に本国の日本での公証手続きを実施する必要がある点にご注意ください。

株主構成図について

商務部システム登記時の記入情報の一つです。銀行によっては株主を自然人まで遡及して記載することを要求することがあります。

連絡担当者・電話番号登録

各政府機関(会社登記部門である市場監督管理局、税務局、税関、社会保険局、銀行等)のシステムに、現地法人の連絡担当者名とその電話番号を登録する必要があります。政府機関では随時この担当者連絡先にテキストメッセージ等で必要情報を発信し、登録された電話番号あてに確認や問合せの電話を入れるものです。

このうち、市場監督管理局には会社の固定電話番号と担当者の携帯電話番号が登録されますが、毎年6月頃の年度検査に際し、コロナ禍2年目の2021年には外資企業のオフィスに事前電話確認が行われ、電話に出ない場合、実体未確認企業として市場監督管理局HP上の企業登録情報公示画面にて、異常名簿への掲載が行われました。商事登記関連の規定上、異常名簿掲載が一定年数を超えると営業許可証取消のリスクがあり、また対外的な信用も低下するため、企業は異常名簿掲載の解除手続きを早期に実施する必要があります。

なお、携帯電話番号は中国の番号である必要があり、中国での携帯電話番号は実名で購入する必要があるため、現地法人設立前に中国の携帯番号を入手する方法は限られますが、香港―中国大陸間ではSIMカード販売の相互乗入があり、香港の販売業者等を通じた携帯番号の入手が検討できるかと思います。

法定代表者と董事(長)の役割

法定代表者や董事(長)・執行董事は株主が任命、(総)経理は董事会若しくは執行董事より任命とされており、特に法定代表者は前述の通り現地税務局や銀行への現場対応業務が発生するため、コロナ禍では、中国国内にいる人員を法定代表者に任命することもよく見受けられます。

法定代表者の責任義務には、行政当局に対する責任、例えば税務局に対する税金の滞納や過少申告があり、税務局から調査される場合に、調査に対応する責任を負う、または調査に際し一定の行動制限を受ける可能性もあるなど、現地法人が当局に調査・処罰される際に法定代表者も代表者も調査・処罰対象となること等が挙げられます。現地法人の清算に際しても、債権者への対応責任等がありま
す。

一方、董事長をリーダーとする董事会若しくは執行董事は、会社経営管理機構としての機能を担い、総経理や財務責任者等の現場高級管理職者を任命し、社内規定を制定し、経営計画と実績を制定、承認、株主へ報告する役割を負います。 

総経理は董事会に対して責任を負い、会社の生産経営管理責任者であり管理制度の立案、人事の立案、経営計画の立案を行う役割を負います。

法定代表者は董事長を含む董事メンバーが主に会社のガバナンス・経営管理を司るのに対し、主に現地社会における対外的責任を負う役割を果たす人となり、その社内における職位は、法定代表者が董事長若しくは執行董事若しくは総経理が担当できるとされている通り、組織の長であるとは限りません。従い、会社の対外責任は法定代表者、会社組織の最高責任者は董事長が担う、内部統制に不備無く且つ現地対応を漏れなく行う体制を、中国現地にいる人員と、国外にいる株主側とで分担することが可能となります。法定代表者が総経理を兼任する場合、対外責任を追うと同時に、日常生産経営管理責任を負うことになります。

最近、新型コロナの感染が急速に拡大し、3月13日時点深セン市では中リスク地域が10箇所、高リスクが1箇所に増加しました。コロナ感染者の増加傾向が続いていることなどの理由で、2022年3月13日、深セン市政府は通告を発出しました。当該通告によりますと、3月14日から20日まで、ライフラインに関係する会社以外の企業は休業或いはテレワークを実施、住宅地が封鎖管理、不要不急な人員移動・活動をすべて停止、バス、地下鉄などの交通機関も運休……等と命じています。また、20日以降、普通に戻れるかどうかはまだ見極めず、その時のコロナ状況に応じ常に調整するということです。

通告に定めた処置には以下を含みます。

  1. 深セン市全員がPCR検査を受ける。
  2. 機関、事業単位はリモートワークをすること。
  3. 非ライフライン関係の企業は休業又は在宅勤務を実施する。
  4. 不要不急な人員移動/活動を停止しバス・地下鉄は運休する。
  5. 市民の在宅生活への補給を保障する。

これらの措置からみると、深センは実質的なロックダウン状態となり、企業も殆ど操業停止となりました。この中で、コロナ予防抑制政策実施期間の従業員給与をどう取り扱うか、一方的に休暇を手配しても良いかなど疑問を抱えている企業は少なくないようです。よって、我々は企業への参考資料として、広東省及び深セン市の関連規定に基づき、企業が関心を持っている問題について、本Q&Aを取り纏めました。

新型コロナ流行症の影響で出勤できない従業員に対して、会社は労働契約を解除することができるか?

回答:不可。隔離治療又は医学観察における感染者、病原携帯者、感染を疑う患者、濃厚接触者、及び政府による隔離処置又はその他緊急処置により、通常通りの勤務の提供ができない労働者に対しては、会社はその期間において労働契約を解除してはならない。

従業員が新型コロナ予防抑制政策により隔離又は政府部門により緊急処置を取られた期間において、労働契約が満了となった場合は、会社はこの労働契約を終了しても良いか?

回答:不可。労働者の労働契約が隔離治療期間又は医学観察期間、若しくは政府に隔離処置又はその他緊急処置を実施された期間に期限満了となる場合、そのまま終了にならず、法律通りに延長される。延長期限は、離医療期間・医学観察期間・隔離期期間の満了日若しくは政府の緊急処置の解除日までとする。

企業は上記の期間において期限満了の労働契約を終了すると、違法解雇と見なされ、賠償金又は労働契約の継続履行を求められるリスクがある。

従業員が政府部門の新型コロナ予防抑制政策に違反し、治療・医学観察・医学検査・隔離を拒否する場合、会社は労働契約を解除することができるか?

回答:可能。労働者は政府部門の新型コロナ予防抑制政策を違反し、治療・医学観察・医学検査・隔離を拒否し、会社の生産経営に影響を与える又は社内規則、労働紀律に厳重に違反する場合、会社は「労働法」第25条又は「労働契約法」第39条に基づき労働契約を解除することができる。

従業員が感染者・無症状感染者・感染を疑う患者・濃厚接触者として認定された場合、会社は当該従業員の隔離期間・医学観察期間・政府隔離期間の給与をどのように支給するか?

回答:正常勤務時間給で支払う。

関連規定によれば、新型コロナ感染者・感染を疑う患者・濃厚接触者が隔離治療期間又は医学観察期間、及び政府に隔離処置やその他緊急処置を取られたことにより、通常通りの勤務の提供ができない労働者に対しては、会社は正常勤務として労働報酬を支払わなければならない。但し、労働者が政府のコロナ予防抑制政策に違反することにより隔離治療又は医学観察をされた場合は除く。

また、隔離解除後に治療を引き続き受けなければならない場合は、医療期間の関連規定に基づき給与を支払うことになる。

政府部門に休業若しくは住宅地封鎖などの緊急処置を取られたため、企業が操業停止又は従業員が出勤できない場合、その期間の給与をどのように支払うか?

回答:以下の状況に応じ取り扱うべきである。

  1. 従業員が電話、ネットなど遠隔方式で通常通りに労働を提供できる場合、正常勤務として給与を支払う。
  2. 従業員に年次有給休暇、振替休暇又はその他会社福利休暇などを手配する場合、当該休暇に相応する給与制度に基づき支給する。
  3. 柔軟雇用形態を実施し、当年度内の休日を総合的に調整する場合、通常通りに給与を支給するか、若しくは振替休日に相当する給与の支払を控え、後日振替出勤の当月に支給する。
  4. 会社休業、若しくは会社が生産経営しているが従業員が出勤できず且つテレワークなどの形で正常勤務の提供が困難、また休暇の手配もできない場合、関連規定に基づき操業停止期間として、以下のように給与を支払う。
    1. 一つの給与支給周期(30日)を超えない場合、労働契約に定めた基準に基づき給与を支払う。
    2. 一つの給与支給周期を超えた場合、最低賃金の80%で生活補助金を支給する。

注記

① 現時点では、深セン市最低賃金(月給)は2360元である。
② 一つの給与支給周期は最長30日を超えない(休日や祝日なども含める)。
③ 給与支給日がこの期間にある場合、日数按分で給与を計算し支給する。
④ 操業停止後操業再開、その後再び操業停止となった場合、操業停止日数の計算は累計計算ではなく、直近の停止日から改めてカウントする。

新型コロナウィルスの影響による操業停止期間において、会社は一方的に年次有給休暇、振替休暇或いはその他福利休暇を従業員に使用させることができるか?

回答:可能。「社員年次有給休暇条例」第5条第1項及び「企業社員年次有給休暇実施弁法」第9条、「雇用者は生産、業務の実際状況に基づき、且つ社員本人の要望を考慮したうえ、年次有給休暇を統一手配することができる。」という規定がある。人力資源社会保障部等四部門より「新型コロナウィルス流行症予防抑制政策実施期間における安定な労働関係及び企業操業再開に関する意見」(人社部発〔2020〕8号)に、「リモートワークができない企業は、従業員と協議し年次有給休暇、会社福利休暇などを優先的に使用させることができる」と定めている。

上記の規定によれば、会社は労働者の年次有給休暇を統一手配することができる。この際に労働者との協議をプロセスとして履行すべきであるが、「協議により合意を達成する」ことが要求されていないため、労働者の同意がなくても、会社は協議のプロセスを経て一方的に年次有給休暇を手配することができる。その他の福利休暇も同様。

新型コロナ流行症予防抑制政策実施期間において、企業は年度内の休日を総合的に調整することができるか?

回答:法的には問題ないが、実施細則がないため、慎重に取り扱う必要がある。

実務上、リモートワークができず、福利休暇も消化済み、且つ資金繰りが厳しく操業停止期間として給与を払えないため、当年度内の休日を総合的に調整し、当面の難関を乗り越えようとする企業も散見される。

休日総合調整とは、企業は後日の休日を振り替えて先に利用し、休んだ日を操業再開後の休日に出勤させるという処置を指す。

「国務院 社員勤務時間に関する規定」第7条、「国家機関、事業単位は統一な勤務時間を適用し、土日は周の休日とする。企業及び前述の統一な勤務時間を適用できない事業単位は、実際の状況に応じ周の休日を柔軟的に決定することができる。」という規定によれば、会社は、自身の実際状況に合わせて従業員の周休日を柔軟に決められる。また、「深セン市 新型コロナウィルス流行症の中で企業難関乗越えの助力に関する若干処置」(深セン市人民政府、2020年2月7日)第14条に「柔軟雇用政策を実施する。企業が法律通りに年度内の休日を総合的に調整し、出勤可能社員と出勤不可社員との全体的な勤務時間のバランスを取るようにする」と定めている。この規定は期限切れで失効となったが、休日総合調整の法律依拠は「国務院 社員勤務時間に関する規定」であるため、これを参考にして当該処置を実施しても問題ないと思われる。

休日総合調整の実施に当たり、以下の点にご留意ください。

(1) 実施する前に従業員又は労働組合の同意を得る必要があり、そのうえに従業員と書面な協議書を取り替わすべきである。協議内容には適用対象、適用期間、調整方法、振替出勤流れ、給与、勤怠管理などを含む。

(2) 休日振替出勤の当月は周1日の休暇を確保しなければならない。

会社は新型コロナウィルス流行症の影響で期限通りに給与を支払わなかった又は社会保険を納付しなかった場合、従業員は労働契約を解除し経済補償金を要請することができるか?

回答:できない。会社は、新型コロナウィルス流行症の影響で給与の支払に30日以内の延滞が発生した、若しくは法律通りに社会保険を納付しなかった時、労働者はこれを理由にして労働契約を解除する場合、やむを得ない労働契約の解除としては認められないため、会社はこの労働契約解除による経済補償金の支払いが不要である。

会社が新型コロナ流行症に関する従業員の情報を収集する時の注意点は?

回答:新型コロナ流行症時期において、会社は従業員の関連情報を収集・使用することができるが、法律通りに事前告知・同意・必要最小限及び秘密保持などの基本原則に基づき行う必要がある。

  1. 情報収集の目的と用途を明確に告知する。また、書面の授権書等を用意しサインしてもらうこと。
  2. 新型コロナ流行症予防抑制及び人事管理に必要となる個人情報のみを収集する。
  3. 既に入手済みの個人情報の再度収集を避ける(例えば、身分証番号、住所、連絡先など)。情報収集の頻度が高ければ高いほど漏洩リスクも高くなる。

新型コロナウィルス流行症の影響を受け生産経営が苦境となった時、企業は従業員の給与を一方的に減給することができるか?

回答:できない。新型コロナウィルス流行症の影響で生産経営が困難となった時、会社は一方的に減給することができず、従業員又は従業員代表大会、労働組合、従業員代表等と協議し民主協議プロセスを経て、合意に達した時、初めて減給することができる。

当然、操業停止期間が一つの給与支払周期を超えた場合、会社は関連規定に基づき生活補助金(最低賃金の80%)のみを支給することができる。

新型コロナウィルス流行症の影響で生産経営が困難となった企業は、従業員と労働契約を解除することができるか?

回答:状況によって異なる。企業は新型コロナウィルス流行症の影響で生産経営が困難となった時、従業員と協議を経て、給与調整(減給)、交代出勤、勤務時間短縮、待機などの処置を取り労働契約を変更し、安定的な職場を維持させるべきである。

労働者と協議し合意に達成できなかった場合、企業は「労働契約法」第40条、第41条に基づき労働契約を解除することができるが、同法第46条、47条の規定により労働者に経済補償金を支払わなければならない。

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財政部 税務総局 サービス業領域の困難な業種の負担軽減に関する増値税政策についての公告(財政部 税務総局公告2022年第11号)(原文

生産・生活関連サービス業種の増値税加算控除政策の執行期限を2022年12月31日に延長することが規定された。2022年1月1日から2022年12月31日まで、納税人への公共交通運輸サービスの提供により取得した収入について、増値税を免除する。