中国 一般ニュース

チャイナウォッチャー鈴木が選んだ2009年中国10大ニュース

国家成立60周年

中国の建国記念日である10月1日の国慶節では、建国60周年を盛大に祝うイベントが中国各地で行われた。
胡錦涛国家主席は、天安門広場で行われた中華人民共和国成立60周年祝賀式典で、これまでの偉大な成果と今後の発展、平和についてメッセージを述べ、軍事パレートや大衆によるパレードが行われ、多くの催し物や花火などで、建国を祝った。

自動車販売台数1,000万台突破

1月~10月の自動車生産・販売台数は1,000万台を突破し、年間を通じて1,300万台超となり、世界一になると予測される。景気刺激策である小排気量自動車を対象とした減税措置優遇措置が全体的に数字を伸ばしたことに起因しているといえる。小排気自動車とはいうが、それ以上に高級車がやたらと多いと感じるのは、私だけではないであろう。

中国企業によるM&A加速

日本を含めた世界各地で、新市場、環境資源関連、先端技術を求めて、中国国有企業、中国民間企業によるM&Aが加速拡大し、2009年度は過去最高を更新するとみられる。世界的な金融危機の中、中国企業による買収は始まったばかりであり、中国という市場と世界最高の技術・サービスという組み合わせは大きな相乗効果をもたらすと考えられ、2010年もさらに加速して拡大していくことが予想される。

港珠澳大橋建設開始

珠海市と香港ランタオ島、マカオを結ぶ大規模な橋の建設が12月にスタートした。
完成は2015年の予定で、完成すれば全長約50キロの世界最大級の橋となる。この海を跨いだ行政区同士の港珠澳大橋により、交通問題が解決され、それぞれの関係が強化されることが期待されている。

深セン前海開発

深セン市政府と香港特区政府は11月30日、両政府の協力会議「2009年深港合作会議」を香港で開催した。
会議では深セン前海の開発、観光、金融、教育、越境インフラ建設、環境保護、イノベーション科学技術などの協力について討議。深センの学校での香港人子女クラス設置、観光協力、科学技術協力、香港大学による深センの病院運営など7つの協定に調印した。非接触型ICカードのオクトパスと深セン通の相互乗入れについても間もなく実現することが明らかにされた。

中国版ナスダック【創業板】開始

10月30日、深セン証券取引所において、ベンチャー企業向けの取引、【中国版ナスダック『創業板』】が開始した。深セン証券取引所で設置が計画されていた創業板は構想から10年以上を経て、ようやく実現にこぎ着けた。創業板の上場条件は経営が3年以上続き、過去2年連続で黒字計上、過去2年の純益が累計で1,000万元以上などとなっている。

不動産価格上昇止まらず、バブル懸念

09年度は上海、深センなど不動産価格が大きく上昇した。これは金融緩和策により、大量の資金が不動産や証券等への投資目的に流れた結果と考えられる。中国政府は一般の人の不動産購入が困難になるまで高騰している状況を受け止め、課税強化等により、不動産バブルへの警戒を強めていく方針を決定している。

各種鉄道網の整備

【広州-武漢間】

12月末の開通を控えている武漢ー広州間の高速鉄道が12月9日、試運転を行った。広州市番禺区に新たに設置された広州南駅を発車した同高速鉄道は、2時間54分で武漢市に到着した。これまでは10時間半を要していたため、大幅な時間短縮となる。実用後の運行では最高時速350キロとなる模様である。

【広州ー香港間】

広州-香港間高速鉄道建設プロジェクトにおいて、広州新駅は28のプラットフォームを設置して、年末にはアジア最大級の鉄道駅として完成をむかえる。香港区間は来年以降着工予定で2015年完成予定であり、広州-深セン間は来年から段階的に開通する。2012年までには広州-深セン福田間が開通する予定である。

【香港空港ー深セン宝安空港間】

深セン宝山空港から海底トンネルを通じて香港国際空港までを結ぶ空港連絡鉄道のルートが基本的に確定した。同鉄道ルートは途中、深セン前海湾駅に停車。支線として香港新界西北部の洪水橋まで延伸し、MTR西部線に接続する。総延長は50キロメートル。

上海ディズニーランド建設計画正式認可

国家関連部門は11月4日、上海市でディズニーランドの建設計画を正式認可したと発表した。
場所は上海市の浦東新区川沙鎮で、規模しては世界5カ所のディズニーランドのうち、最小となる。
2014年開業を予定している。

新型インフルエンザ

広東省において、12月現在の新型インフルエンザ感染はとりあえずピークは過ぎたようである。これまで広東省累計で約9,000人が感染した模様。各地で様々な憶測が飛び交い、唐辛子やニンニクが感染を防ぐとう噂により、それらの価格が高騰するという話まで出ている。