中国 企業所得税

[まとめ] 中国・給与・福利費の損金算入問題に関する公告

給与・福利費の損金算入問題に関する公告
(国家税務総局公告[2015]34号)

概要
給与・福利費の取扱いについては以下の点を明確化する。2014年度の確定申告から適用。
1) 給与制度に従って給与と同時に支給される手当は「給与」に該当する。その他の手当は「福利費」に該当する。
2) 年度確定申告前に支給した場合には未払給与を損金に算入できる。
3) 派遣会社に支払う費用は役務費用とし、派遣従業員に支払う費用は給与または福利費とする。給与として処理した費用は給与総額に含める。

解説
1) 給与と同時に支給される手当の取扱い
給与構成を基本給及び手当として、実質的な給与を手当という形式で支給することは少なくないが、当該手当が給与と福利費のいずれかに該当するかは従来は明確にされていなかった。福利費の損金算入限度額は給与総額の14%によって計算されるため、手当は給与に含める方が税務上有利。

2) 未払給与の損金算入
従来は給与以外の未払費用については、年度確定申告までに発票を入手することを条件に損金算入が認められていたが、未払給与の損金算入は認められていなかった。

3) 派遣従業員に関する費用の取扱い
派遣会社に支払う費用は役務費用とすることが明確化された。

関連規定
国税函[2009]3号、国家税務総局公告[2011]34号、同[2012]15号