1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)
 

2019年3月29日付けで「サービス輸出にかかる付加価値税(VAT)についての財務省規則32号(PMK 32号)」が公布・発効されました。

物品やサービスの輸出についてのVATの対象範囲や税率は付加価値税法(VAT法)で規定されています。これまで、インドネシアにおいてはサービス輸出に関してのVATに関する直接の規定がなく、税務当局はサービスの輸出についてもVAT10%を課税するべきという法解釈から運用をしておりました。

しかし日本を含む諸外国の付加価値税法と照らし合わせても、多くの場合課税物品および課税サービスの輸出は、双方ともVATはゼロ%と規定されています。輸出促進のため、輸入国でVAT控除や相殺ができず追加コストとならざるをえないVATを免除するため、本新法令で輸出サービスについてのVATゼロ%をとする明文規定がなされました。


今回のVATゼロ税率の対象範囲の拡大は、VAT税率と消費地を結びつける国際的習慣に近づけ、インドネシア発のサービスにおける国際競争力強化の狙いがあるとみられます。

新しくVATゼロ%となるサービスは次の通りです。経営管理、法務、建設インテリア、人材紹介、エンジニア派遣、会計税務、マーケティングリサーチなどのコンサルティングサービス。またその他、国際空運や海運を対象とした航空機また船舶のレンタルなども条項として新しく追加されました。VATゼロ%を適用するためには次の資料が必要となります。

  1. 国内サービスの提供者(VAT課税業者/PKP)と国外サービス受領者との間の契約文書(合意されたサービスの種類および詳細、価格が明記しているもの)
  2. 国外サービス受領者から提供者への支払いを証明する根拠資料(受領者側振込明細や提供者側の銀行明細など)

また、国外サービス受領者はインドネシアにBUT(駐在員事務所)を保有していないことが条件となります。

本件はVATをゼロ%に出来ると規定されていますが、VAT非課税というわけではなく、そのため課税業者は通常通り月次VAT申告書にサービス輸出の申告が必要です。また、義務ではないので、VAT10%をこれまでで通り課すことも可能です。通常対価が収益として認識された時に課税が発生しますので、海外の相手方との契約書は、それ以前に合意しておく必要があります。さらに、VAT課税業者(PKP)は個別のVATインボイス、つまり、サービス輸出申告(PEJKP)を売上インボイスとともに作成する必要があります。

なお、これまでの運用を一部変更する新法令である為、インドネシア管轄税務署・担当官によっては法令改正を把握していないことが予想されます。VATゼロ%を適用する際は一度管轄税務署に確認・相談することを推奨いたします。

コメント:0

コメントフォーム
個人情報を記憶する

トラックバック:0

この投稿へのトラックバックURL
http://www.nacglobal.net/2019/05/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%8d%e3%82%b7%e3%82%a2%e3%83%bb%e4%bb%98%e5%8a%a0%e4%be%a1%e5%80%a4%e7%a8%8e%ef%bc%88vatppn%ef%bc%89%e3%81%8c%e3%82%bc%e3%83%ad%ef%bc%85%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%82%8b/trackback/
この投稿へのリンク
インドネシア・付加価値税(VAT/PPN)がゼロ%となるサービス輸出 from 香港・中国・東南アジア法令情報サイト NAC Global .NET