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経済協力開発機構(Organization for Economic Co-operation and Development、以下「OECD」)が広く公布している、企業の税源浸食と利益移転(Base Erosion and Profit Shifting、以下「BEPS」)への対策の最低基準を設置し、移転価格税制の基本原則を税務条例(第112章)の中で成文化した、2018年税務(改正)(第6号)条例が、本日(2018年7月13日)に官報に掲載された。


政府スポークスマンは、「改正条例は、税務条例を、OECDによって打ち出されている最新のガイドラインと同じ立場に置くものである。国際的な要求を満たすために、我々は各事業に対するコンプライアンス遵守による負担を、最小限に抑えるための施策も検討している」、と述べた。

さらに、政府スポークスマンは、「移転価格ルールの成文化は、納税者にとってさらに明確で特定の関連規定に関する理解を深める結果となっている。我々香港が長い年月を経て造り上げた地域源泉主義(領土内所得課税主義)は、香港における課税所得を決定するに当たり、継続して適用される」、と補足した。
当該改正条例の下、香港居住者である、特定多国籍企業グループ(multinational enterprise group、以下「MNEグループ」)の最終親事業体(Ultimate Parent Entities、以下「UPE」)は、年間のグループ連結売上高が68億香港ドル以上である場合、各国税務当局間での関連する情報交換協定に基づいた情報交換の実施のため、税務局へ国別報告書を提出しなければならない。
当該改正条例はまた、移転価格文書の一部として、特定の免除規定を設けつつ、納税者に対し、マスターファイル並びにローカルファイルの作成を要求している。同時に当該改正条例は、以前は税務行政規則に基づいて設置されていた、クロスボーダー紛争解決メカニズム(相互協議手続及び仲裁)並びに事前確認制度への法定基盤を提供するものとなっている。
総じて、移転価格に関連する条項(第15F条及び第50AAK条を除く)、移転価格調整の結果生じる救済措置、事前確認制度、税額控除並びに利得税減税措置が、2018年4月1日以降に開始する評税年度に対し、適用されることとなる。国別報告に関連する条項については、2018年1月1日以降に開始する会計期間に適用され、マスターファイル及びローカルファイルに関する条項は、2018年4月1日以降に開始する会計期間より、適用される。第15F条(非居住関連当事者の知的財産権から創出される所得に対する課税)及び第50AAK条(香港における非居住者の恒久的施設に帰属する収益もしくは損失)は、納税者の準備期間を長く設けることを目的とし、2019年4月1日以降に開始する評税年度に対して適用される。
税務局は、香港内の各企業が新たな規制を円滑にコンプライアンス遵守できるよう、同局の税務実務解釈指針を通じて、さらなる実施ガイダンスを提供する予定である。
2015年10月、OECDはBEPSに対処するための15項目の行動計画を発表した。香港は2016年6月に当該BEPS行動計画を実施することを約束した。
原文、2018年7月13日更新)

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2018年香港税務(改正)(第6号)条例が官報に掲載 from 香港・中国・東南アジア法令情報サイト NAC Global .NET