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2018/19年度予算案で財政司長は、下記の税制措置を提案した。当該措置の全ては施行前に、関連法規の修正を必要としている。

  • 2017/18年度の利得税(法人・個人事業)、給与所得税及びパーソナル・アセスメントの税額の軽減
  • 課税所得の累進課税幅の増額及び累進税率の調整
  • 所得控除額の増額及び自己障害者控除の設置
  • 老人介護施設費用控除の上限額の増額
  • 既婚者によるパーソナル・アセスメントの選択可能要件の緩和
  • 適格任意医療保険プログラムの対象となる医療保険商品に対する支払保険料の損金算入
  • 利得税(法人・個人事業)の減税措置
当該法案及び実施内容のハイライトは下段に示されている通りである。よくある質問に対する回答(FAQ)及び当該措置が実施された場合に、上記の各項目が如何に納税義務者の給与所得税及びパーソナル・アセスメントの税額を軽減するかを示す例示も併せて提供されている(※ここでは各FAQ及び各例示の日本語版は割愛)。

当該措置が実施された場合の給与所得税及びパーソナル・アセスメントの税額を計算したい方は、香港政府によって提供されている納税額自動計算プログラムを使用することが可能。

2017/18年度の利得税(法人・個人事業)、給与所得税及びパーソナル・アセスメントの税額を軽減

財政司長は、2017/18年度の利得税(法人・個人事業)、給与所得税及びパーソナル・アセスメントの税額に対し、当該税年度に限定して、30,000ドルを上限とする75%の減税措置を提案した。当該減税措置の実施に当たり、立法会での可決承認が必要となる。

利得税(法人・個人事業)に係る税額控除上限額は、事業単位毎に適用可能である。給与所得税に対する控除上限額は、納税義務者毎に適用可能であるが、夫婦で共同申告(ジョイント・アセスメント)を行う場合は、夫婦単位毎に適用される。パーソナル・アセスメントを適用する場合は、原則納税義務者毎に適用可能であるが、既婚者の場合は必ず夫婦揃って適用しなければならず、夫婦単位で当該減税措置を享受することとなる。

当該減税措置は、資産所得税には適用されない。賃貸収入がある個人は、パーソナル・アセスメントを適用できる場合、パーソナル・アセスメントの下で当該減税措置を享受することができる。

給与所得税及び利得税(法人・個人事業)それぞれに課税される納税義務者(パーソナル・アセスメントを適用できない場合)は、それぞれの税金に対して当該減税措置を享受することができる。事業収入や賃料収入のある個人でパーソナル・アセスメントを適用できる場合、パーソナル・アセスメントの下で当該減税措置を享受することができる。当該ケースの場合、パーソナル・アセスメントを選択しなかった場合に享受しうる減税額とは異なる可能性がある。正確な減税額は、ケースごとに判断される。税務当局は、パーソナル・アセスメントの選択が納税額を減額できるかどうかをケース毎に確認し、最も有利な方法で納税義務者を査定する。

パーソナル・アセスメントの適用を希望する場合、納税義務者は、2017/18年度給与所得税申告書(BIR60)の項目6に記入しなければならない。事業収入もしくは賃料収入がなく、給与所得のみの個人は、パーソナル・アセスメントを選択する必要がない。

当該減税措置は、2017/18年度の税額査定における納税義務者の納税債務を軽減する予定。納税義務者は例年同様、翌4月に発行される2017/18年度利得税(法人・個人事業)申告書並びに給与所得税申告書を提出しなければならない。関連法案の成立後、香港税務当局は最終査定において当該減税措置を有効とする。当該法案の成立前に発行された2017/18年度の最終税額査定書に関して、香港税務局は当該法案の成立後に再度査定を実施する予定で、税額の過払分については2018年7月後半から還付される見込みである。これに対し、納税義務者は特段申告や照会を税務当局にする必要はない。

当該減税措置は2017/18年度最終税額に対してのみ適用され、同年の予定納税額に対しては適用されない。従って、当該減税措置を差し置いて、納税義務者は依然として予定納税額を期限通りに支払う必要がある。既に支払済みの予定納税額は、2017/18年度最終査定額及び2018/19年度予定納税査定額に対する支払いに対して充当される。万が一、超過残額がある場合は還付されることとなる。

課税所得の累進税率の調整及び累進課税幅の増額

財政司長は、2017/18年度税額査定より、累進課税幅を45,000ドルから50,000ドルへと増額するとともに、累進税率を従来の4つから、2%、6%、10%、14%及び17%の5つに増加することを提案した。現時点と提案されている累進課税幅及び累進税率は下記の通りである:
評価年度 現行(2017-18年度) 暫定案(2018-19年以降)
課税所得純額 (累進幅)香港ドル 税率 課税所得純額 (累進幅)香港ドル 税率
第1段階 45,000 2% 50,000 2%
第2段階 45,000 7% 50,000 6%
第3段階 45,000 12% 50,000 10%
第4段階 50,000 14%
135,000 200,000
残額 17% 17%

各所得控除項目の増額

財政司長は、下記の所得控除項目の増額及び自己障害者控除を2018/19年度税額査定より有効とすることを提案した(下記参照):
評価年度 現行(2017-18年度)
香港ドル
暫定案(2018-19年度)
香港ドル
基礎控除(独身) 132,000 132,000
基礎控除(既婚者) 264,000 264,000
寡婦(夫)控除 132,000 132,000
子供扶養控除
 第1子から第9子まで各一人当たり 100,000 120,000
 誕生の年の増額 100,000 120,000
兄弟(姉妹)扶養控除 37,500 37,500
父母祖父母扶養控除
 父母祖父母扶養控除 (60歳以上及び60歳未満かつ障害者) 46,000 50,000
 父母祖父母扶養控除 (55歳~59歳まで) 23,000 25,000
付加父母控除祖父母控除 (年間を通じて納税者と同居している)
父母祖父母扶養控除 (60歳以上及び60歳未満かつ障害者) 46,000 50,000
父母祖父母扶養控除 (55歳~59歳まで) 23,000 25,000
老人介護施設費用控除 92,000 100,000
障害者扶養控除 75,000 75,000
自己障害者控除 75,000
自己学習費用税額控除年間上限額 100,000 100,000
MPF積立額税額控除年間上限額 18,000 18,000

老人介護施設費用控除の上限額の増額

財政司長は、老人介護施設費用控除の上限額を92,000ドルから100,000ドルへの増額を2018/19年度税額査定より有効とすることを提案した。

既婚者によるパーソナル・アセスメントの選択可能要件の緩和

財政司長は、既婚者によるパーソナル・アセスメントの選択可能要件を緩和し、夫婦個々人が別々にパーソナル・アセスメントを選択できるよう、2018/19年度税額査定より有効とすることを提案した。

適格任意医療保険プログラムの対象となる医療保険商品に対する支払保険料の損金算入

財務長官は、適格任意医療保険プログラムの対象となる医療保険商品に対する支払保険料の所得控除を、設置することを提案している。 各被保険者の最大年間控除額は8,000ドルである。当該措置は、立法会が関連法案を承認した後の課税年度より有効となる。

2018/19査定年度課税所得の累進課税幅及び累進税率の変更、所得控除の増額、所得控除上限の引上げ、並びに自己障害者控除の導入に関する実施詳細

関連法規の制定後、香港税務局は、2018/19度予定納税額を計算する際に、新しい段階の給与控除並びに累進課税幅及び累進税率を自動的に適用する。納税義務者は、2017/18年度に納税申告書を完了する必要があるのみで、別途申請する必要はない。老人介護施設費用控除の上限額に係る取扱方法ついては、FAQ 9及び10並びに例示3を参照して頂きたい。新たに導入された自己障害者控除に関する取扱方法は、FAQ 14及び15並びに例示2を参照して頂きたい。

利得税(法人・個人事業)の減税措置

利得税(法人・個人事業)について、香港政府は適格債券商品の種類を増やすために、適格債務証券スキームを改正する。 香港金融管理局の債務証券中央クリアリングハウスに提出され決済される証券に加えて、香港証券取引所に上場している債務証券も適格となる。香港政府は、元来から7年間以上の満期である債務証券から、当該免税の範囲を任意の期間の金融商品にまで拡大する予定である。これとは別に、香港政府は、企業が税制適格の高効率建築設備機器及び再生可能エネルギー装置を調達する際に、負担する資本的支出の税制上の緩和措置として、税務上の減価償却費を現行の5年間ではなく購入年度に一括でクレームできるようにする。これらの税務上の措置は、香港税務条例改正により実施される(※上記香港税務局による原文とは別に、その他税制面以外の予算案では、MPF相殺不可のための150億ドルの政府貯蓄、2,500ドルを上限とした2018/19年度年間四半期分の不動産税の免税、学生へ教育上必要な資金や受験費用の援助、子女や高齢者、障害者及び少数民族などへの生活保護支援他多くの措置が提案されている)。

2018年2月28日付 英語原文

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