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今回は課税所得を算定する上での代表的な調整項目について説明します。課税所得は、各年度の総収入から原価、費用、損失を控除して求めます。実際に計算する際には、会計上の収入、原価、費用、損失を基に、会計上の計上額と税務上計上すべき額に差異がある場合には、差異額を調整して求めます。

1.調整項目

(1)交際費

年間売上高の0.5%を限度として、発生額の60%が控除可能です。費用として認められる交際費の限度額は日本の法人税のように、資本金の額による区分はありません。

(2)固定資産の減価償却

①固定資産の定義
固定資産とは、耐用年数1年以上の建物、構築物、機器、機械、運搬具及びその他の生産、経営に関連のある設備、器具、工具等をいいます。

②減価償却の方法、計算
減価償却の方法は定額法が原則で使用を開始した翌月から減価償却の計算を始めます。過去の規定では残存価額は取得原価の10%以上となっていましたが、現在残存価額について規定はありません。

③耐用年数
減価償却の最短耐用年数は次のとおりです。
・ 建物、構築物…20年
・ 航空機、列車、船舶、機器、機械、その他の生産設備…10年
・ 生産活動に関係する器具工具家具など…5年
・ 上記以外の運搬具…4年
・ 電子設備…3年

(3)無形資産の償却

無形資産の償却は10年以上で定額法により行います。

(4)開業準備費

企業所得税の計算上、企業の開業準備期間中に発生した費用は、発生した期に一括で費用に計上します。

(5)貸倒れ

一部の金融業を除く一般の企業は売掛金などの貸倒れに対する引当が認められていません。貸倒損失については一定の条件を満たすことで、税務機関の認可を得た上、損失処理が可能となっています。

(6)評価損失

企業会計では債権、棚卸資産、固定資産、無形資産などに減損が生じた場合には、評価損失の計上が必要になります。税法上は税務機関の認可を得た上、損失処理が可能となります。

(7)欠損金の繰越控除

日本と同様、欠損金の繰越控除が認められており、その期間は5年です。

(8)その他

収入、原価、費用、損失の計上は正規の証憑に基づいていなければならず、例えば交際費の計上などはいわゆる「発票」(中国の正規の領収書)が必要となります。

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