インドネシアのカカオ生産量は小規模農家の堅調な伸びに支えられ、ここ30年間増加している。インドネシア農業省の統計によると、2009年度においてカカオプランテーションの総面積は1,587,136ヘクタールである。そのうちおよそ93%の1,491,808ヘクタールは小規模農家、49,489ヘクタールは国営、45,839ヘクタールは民間企業により所有されている。カカオ生産に携わっている農家は1,475,353世帯である。2009年度の生産量はコートジボワール共和国の1, 380,000トンに続き、809,000トンと世界第二位であった。表1は過去10年のインドネシアのカカオ生産量の推移である。



カカオの主な産地はスラウェシ島で全体の63.8%、続いてスマトラ島が16.3%、ジャワ島が5.3%である。カカオ栽培に適した土地を持つスラウェシ島では、生産性の向上のため小規模農家による生産から大規模単一生産への切り替えの取り組みが行われているが、ここ数年、栽培地の減少やカカオ樹木の老朽化という課題もあり、更に集中生産型の技術が必要とされている。

カカオはインドネシアの輸出農産物のうち、パーム油、天然ゴム等に次ぐ輸出シェアを占めている。通常、カカオは未加工の状態で輸出され、スラウェシ島の各農家でもカカオの加工処理はほとんど行われていない。一方、スマトラ島やパプア島では加工処理が行われたものも流通している。ただ、カカオの加工作業も各農家によって加工の程度に差があり、それが品質や価格に少なからず影響しているものと思われる。

国内でのカカオの流通過程は、小規模生産者を中心とした流通経路と大規模プランテーションを中心とするカカオの流通経路に大別される。カカオ生産農家と仲介業者、また仲介業者と輸出業者・加工業者との取引は主に現金取引で、そのためにカカオのバイヤーは充分な現金の手元資金を必要とする。小規模生産者は通常、収穫直後すぐにローカルバイヤーに売却するのが一般的である。

インドネシアの小規模生産者は一般的に質よりもボリュームを重視する傾向にあり、仲介業者の中には良質のカカオ豆に不良豆や殻などの廃棄物を混ぜる手法でボリュームを増やして取引する業者もおり、それが国際市場においてインドネシアのカカオの価格がなかなか上昇しない一因でもあると思われる。

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