[中国会計税務レポ] 債権損失 – 資産損失の申告(1)

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)

債権の貸倒れや棚卸資産の減耗損など企業の資産に関して生じた損失は、その損失を計上する年度の企業所得税の確定申告までに必要な資料等を整えて資産損失申告を行う必要があります。今回は、2016年11月に公布された通知にちなみ債権損失を紹介します。

1. 企業のレバリッジ比率を引き下げるための政策の実施


近年、中国企業の債務規模の拡大が急速に進み、その債務負担がより深刻になっていることに対し、企業レバレッジ比率(注1)を積極的かつ穏やかに引き下げる国家政策の一環として財政部と国家税務総局により、『企業のレバレッジ比率を引き下げる税収支持政策の実施に関する通知』(財税[2016]125号)が公布されました。この通知において税制支援策として列挙された8項目の一つに「企業の税法に規定する条件に合致する債権損失は、企業所得税の課税所得計算時に控除できる」とあります。
(注1) レバレッジ比率とは、企業財務の健全性の判断指標の一つで、企業の自己資本に対する他人資本(有利子負債等)の割合を示す数値。
続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

[Q&A] 中国・社会保険退出に伴う還付について

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)

Q. 中国での社会保険加入について外国人従業員にも加入義務があり、日本人駐在員に対し個人積立分も会社が負担して積み立てている場合、帰任に伴い社会保険を退出する際、積み立てた社会保険料は会社に還付されますか。

A. 社会保険の内、養老年金と医療保険の個人積立分のみ還付が可能です。但し、会社が代わりに積み立てていた場合でも、手続き上は個人の口座に還付されます。社会保険退出手続き時には、就労許可証の抹消証明資料が必要となりますので、日本人の帰任前には、まず就労許可を抹消してから、社会保険退出手続きと同時に還付申請を提出することとなります。

記事の内容は、法規定の変更などにより、現在の状況と異なっている場合がありますのでご留意ください。

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

「広東省高級人民法院の労働争議案件の審査における難解問題に関する回答」 についての解釈 (1)

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)

2017年7月19日付で広東省高級人民法院は、「労働争議案件の審査における難解問題に関する回答」(以下『回答』と呼称)を広東省の各人民法院に通知・配布し、同年8月1日より実施開始となりました。これは広東省地域において、具体的な労働争議問題を審理する場合における23件の指導的な意見であり、労働争議案件の審理基準を統一するものとなりました。
今回は、『回答』の実施により企業における労使関係に生じる可能性のある影響について、4回にわたり解説していきます。第1回目は企業に密接に関係しているものについて抜粋して解釈を述べます。

1. 『回答』 第5条

問題: 労働者の要因で雇用者に損失を与えた場合、雇用者は労働契約を解除した後、損失の賠償責任を労働者に追及することは可能か。

回答: 労働者が、労働関係の継続期間中において、故意若しくは重大な過失により雇用者に直接的な経済損失を与えた場合、雇用者が労働関係を解除した後、労働者に一括賠償を請求することについて、裁判所は支持する。労働者が負担する賠償金はその過失程度等の具体的な状況に基づき確定し、且つ雇用者の負うべき経営リスクを労働者に転嫁してはならない。

解釈: 「労働契約法」第90条によれば、雇用者が労働者に要求できる損害賠償責任は、
  1. 労働者の労働契約の違法解除による損失
  2. 約定した秘密保持義務若しくは競業制限義務の違反による損失
の二つのみとなります。即ち、労働契約又は就業規則などに特に定めがない限り、労働者が労働関係継続期間中において故意又は重大な過失により雇用者に直接的な経済損失を与えた場合、労働契約の解除又は終了後、雇用者が労働者にその損失の賠償を要求することには法的な根拠がないと思われます。今回、『回答』第5条により、雇用者に賠償責任を追及する権利が付与されました。また、労働者が負うべき賠償範囲は過失程度に基づき確定されることとなりました。
続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

香港・来年立法会に新たな税制修正案が提出

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 6 投票)

香港財経事務及庫務局(Financial Services and the Treasury Bureau)の劉怡翔局長及び陳浩濂副局長は、当局管轄下の税務政策組が来年後半には立法会に提出される予定の二層制の法人利得税システムの設置について、研究を継続していることを表明した。

陳浩濂副局長によると、「現時点で提案されている改正草案では、最初の200万香港ドルまでの課税所得に対して10%の税率を適用し、それ以上の課税所得については16.5%の税率を適用するもので、左程複雑性が伴うものではない」とし、当該措置の設置に当たり、税務条例自体の修正を要するものであるとしている。

また、劉怡翔局長によると、当該税務政策組による研究は、二層制の法人利得税システム法案、金融連座及び経済的影響に注視しており、継続して現行の税務条例と当該変更による結果を調査する予定である。

さらに劉怡翔局長は、現在の単層制の法人利得税システムの代わりとなる二層制の計画は、多少複雑性が増加する点よりも、香港の各事業活動がさらに研究開発に資金を投入する機会を与え、結果として全体的な経済動向に恩恵を与えるであろう、と言及した。

原文①、2017年8月14日更新)
原文②、2017年8月16日更新)

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

[華南ビジネス] 黄埔税関の企業を単位とする加工貿易監督管理改革の通知について

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 5 投票)

7月13日付で発布された《企業を単位とする加工貿易監督管理モデル改革試行についての公告》(税関総署公告2017年29号)(以下、29号公告)に基づき、黄埔税関による企業を単位とする加工貿易監督管理モデル改革についての通知が8月22日に発布されました。主な内容は以下の通りです。

1. 加工貿易監督管理モデル改革の試行範囲と期間

黄埔税関は広州の一部と東がん全域を管轄としていますが、試行範囲として、加工貿易の多い地域である下級税関の東がん税関、新塘税関、駐開発区弁事処、駐長安鎮弁事処、駐鳳崗弁事処、駐常平弁事処を含み、これらの範囲で同時に、2017年7月に試行業務を開始したとしています。

企業を単位とする監督管理モデルの業務範囲として、帳簿設置(変更)、輸出入、外注加工、深加工結転(=転廠)、国内販売、余剰材料の結転(=繰越)、申告と(期間終了時の)照合抹消等を含むとしています。
続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

香港・税務政策組が減税措置研究に着手

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 6 投票)

香港財経事務及庫務局(Financial Services and the Treasury Bureau)の劉怡翔局長は、当局管轄下の新たな税務政策組を今年4月に編成し、研究開発費に対する追加の減税措置を提供する計画の研究に着手し始めていることを発表した。

劉怡翔局長は、本日立法会での林健鋒議員による質問に対し、林鄭月娥(Carrie Lam Cheng Yuet-ngor)行政長官が掲げた、選挙マニフェストの中で上程された二層制の法人利得税システムへの展開を目論んだ提案もまた、研究している旨の声明を出した。

また、劉怡翔局長は当該税務政策組による第一の業務に言及し、それはより良い税務政策を設置し、香港の産業や経済発展を促進することであることを加えつつ、「具体的な改正案の推敲が完遂すれば、香港政府は即時に利害関係者に諮問を開始する」と述べた。
続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

[まとめ] 「外商投資企業の設立及び変更の備案管理暫定弁法」改正に関する決定

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)

「外商投資企業の設立及び変更の備案管理暫定弁法」改正に関する決定
(商務部令2号)


概要


外国投資家が国内非外商投資企業を買収する場合及び上場会社に対して戦略投資を実施する場合において、特別管理措置及び関連会社間の買収に該当しない場合には、関連政府部門への承認から商務部門への備案管理へ変更となった。

関連法規


  • 外国投資家の上場会社に対する戦略投資管理弁法(商務部 中国証監会 国家税務総局 国家工商総局 国家外貨管理局令28号)
  • 外国投資家による国内企業買収に関する規定(商務部令6号)

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

ベトナム・ハノイ税務当局発表のオフィシャルレター

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 4 投票)

2017年8月9日付けハノイ税務当局発表のオフィシャルレター(OL) 49527/CT-TTHT


このオフィシャルレターによると、 従業員が退職した場合、雇用主が、最後の報酬を翌月に支給する場合は、
  1. 労働契約上の給与
    給与は、個人所得税の税率(累進課税)のもとに個人所得税を引いて従業員に送金する。
  2. 退職金や失業給付など社会保険法のもとで支給されるもの
    退職金や失業給付は、個人所得税上、非課税の対象になる。
  3. その他の報酬など
    その他の報酬などを雇用主が支給する場合は、通達111/2013 / TT-BTC にしたがって源泉する。

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

外国人が住宅積立金に加入することは可能か(深セン・広州)

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 4 投票)

深セン市住宅金管理センターは、『深セン市住宅積立金納付積立管理規定』(原文、以下『管理規定』と呼称)を2017年6月1日付で公布し同日施行した。『管理規定』には外国籍(及び香港、マカオ、台湾居民)従業員に対し、住宅積立金の積立てを可能とすることが含まれている。
但し、その引出し・使用については明記されていない。
具体的には、「国家機関、事業単位、企業、民営非企業単位及び社会団体と労働関係を結んでいる、又は調停組織、労働争議仲裁委員会、人民法院が、労働関係の事実が存在すると認定する在職従業員、及び国家機関、事業単位等の単位の編成に基づき管理する職員に該当する外国人(及び香港、マカオ、台湾同胞)については、所属単位及び本人が深セン市において住宅積立金を積立てることが出来る」(第3条・第42条)とされている。
続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)

[まとめ] 中国・国外投資の方向における誘導及び規範に関する指導意見

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (5.00 評価, 3 投票)

国家発展改革委員会 商務部 人民銀行 外交部 国外投資の方向における更なる誘導及び規範に関する指導意見
(国弁発[2017]74号)


概要


国外投資について持続的、合理的で健全な発展を推進することについての政策意見。投資内容に応じて以下の通り奨励類、制限類、禁止類に分類する。また国外投資についての審査を強化し、虚偽の投資行為を防止し、ブラックリスト制度を構築する。

  • 奨励類
    1. 一帯一路建設及び周辺のインフラ施設投資
    2. 優位にある生産能力、優良設備及び技術の輸出
    3. 国外での研究開発センターの設立
    4. 石油ガス、鉱物資源等エネルギー資源の探査・開発への参加
    5. 農業、林業、牧畜業、漁業等への投資協力
    6. 商業貿易・文化・物流等のサービス領域に関する国外投資、金融機関の国外拠点設立
  • 続きを見る

コメント コメント(0) トラックバック トラックバック(0)