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今回は、一般的に申告する必要がある所得、及び控除項目について解説していきます。まず、2010年9月時点での法人利得税率は16.5%(法人以外の事業税率は15%)となっています(前号表2参照)。世界中の税率と比較しても非常に低い税率を享受できる反面、経済協力開発機構(OECD, Organization for Economic Co-Operation and Development)の規定によるタックスヘイブン国・地域にこそ指定されていませんが、日本のタックスヘイブン対策税制の適用範囲に該当する地域となります。ここでは基本的な法人利得税計算を理解するために係わってくる益金算入・不算入項目、及び損金算入・不算入項目について解説していきますので、ご参考頂ければと存じます。

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毎年4月初旬は、香港税務局(IRD, Inland Revenue Department)から法人利得税(Profits Tax)に係る申告フォームが各法人宛に発行される時期です。毎年決まった時期に申告納税すれば良いと思いきや、ここ香港では決算月によって税務申告期限が変わってきます。申告書の提出を怠ると罰則(通常は罰金のみ、悪質な場合は雇用主禁固刑の規定も有)の対象になる可能性があります。日本にならい3月度もしくは中国本土にならい12月度を決算月とされることが一般的かと思いますが、その他の月で決算月を設定した場合も含め、下記の通り申告から納税までの流れと税額の基本的な計算方法について解説していきますので、ご参考頂ければと存じます(利得税には、法人以外の事業税も含まれていますが、ここでは法人利得税に絞って解説します)。

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前回までは、特定の営業活動から発生する利益に係る税務上の取扱いについて、解説してきました。他の業界に係る税務上の取扱いを気にされることはあまりないかもしれませんが、香港税務局解釈実務指針(DIPN, Departmental Interpretation and Practice Notes)21号「利益の源泉地(Locality of Profits)」は、「その他の利益(Other Profits)」と題し、複数の項目に係る一般的な税務上の取扱いについて言及しており、その中には香港に長く居住されている方々にとって身近なものや興味を持って頂けるものがいくつかあるかと思います。ここでは「源泉主義(Territorial Source Principle of Taxation)」という概念が、如何に属地主義の範疇の中でも異色を放っているかを感じとって頂けるのではと考えています。

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世界中の主要な国際金融センターの1つである香港では、金融サービスもまた4つの支柱産業の1つとして数えられており、金融機関による金融取引は非常に複雑かつ多様であるため、今日に至るまで税務上様々な取扱いが規定されています。

1978年に修正された香港税務条例(IRO, Inland Revenue Ordinances)の第15条(1)(i)をきっかけに多くの論争が繰り広げられましたが、1986年には、香港税務局(IRD, Inland Revenue Department)は、特定の利息収入と関連する手数料の税務上の取扱いについて、経営者や金融機関顧客との合意に至り、それまで繰り広げられていた論争が落ち着いた感があります。

その後Hang Seng Bank及びOrion Caribbean Limitedの案件の判決を経て、ある側面において問題点が提起されたものの、香港税務局解釈実務指針(DIPN, Departmental Interpretation and Practice Notes)21号「利益の源泉地(Locality of Profits)」は、現在も上述した合意に基づいた税務上の取扱いを原則として適用するとしています。

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世界有数の自由貿易港として名高いここ香港において、貿易及び物流産業は、4つの主要な産業の1つとして数えられており、毎日のように世界中のあらゆる業界のバイヤーが集う世界最大規模の展示会が開催されています。香港の貿易活動は、香港及び香港以外の国や地域(特に中国本土)の商品を、香港を通して他の国や地域へ再輸出する従来型貿易活動と、香港域外から購入した商品を、香港を通さずに香港域外の顧客に販売するオフショア貿易活動の2つの主な貿易活動によって成り立っています。

一方製造活動については、1970年代に日本や欧米諸国が低コスト生産のために香港へ進出してきましたが、現在の製造活動の拠点は中国本土に移っています。このような経済体系の下、香港税務局解釈実務指針(DIPN, Departmental Interpretation and Practice Notes)21号「利益の源泉地(Locality of Profits)」は、特に貿易活動及び製造活動における税務上の解釈において大きく進化を遂げ、正に「源泉主義(Territorial Source Principle of Taxation)」を如実に表していると言えます。

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Q. 現在日本でフリーランスで仕事をしております。
来月より香港へ移住することになったのですが、今後も現在の仕事(日本の企業からの請負)を続けたいと考えております。

この場合、家族ビザで現在の仕事を続けることに問題はないのでしょうか。
また所得税は日本では源泉徴収され、香港でも申請が必要になるのでしょうか。
香港ではいくら以上の収入の場合、申告が必要になるのでしょうか。

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ここ香港では、自由貿易港で規制が少なく、税務も簡単で何でもできる、というイメージが先行していますが、実はしばしば香港税務局(IRD, Inland Revenue Department)を相手取った裁判が繰り広げられており、その判例に従って、香港税務条例(IRO, Inland Revenue Ordinances)及び香港税務局解釈実務指針(DIPN, Departmental Interpretation and Practice Notes)は常に進化しています。

香港で税金というと、「源泉主義(Territorial Source Principle of Taxation)」という言葉を耳にされたことがあるかと思います。これは香港税務条例の基本原則で、「香港源泉所得、すなわち香港内で生じた、あるいは香港からもたらされた事業所得のみが香港にて課税対象となる」という概念で、実際どのように判断されるかは、それほど単純ではなく、中々難解なものもあります。2009年12月4日、前回の発行から実に11年半ぶりに更新されたDIPN21号「利益の源泉地(Locality of Profits)」及び最近のトレンドに沿って、「源泉主義」と付随する事象について解説していきたいと思います。

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Q. 現在日本で中国の製品を輸入する会社を経営しておりまして業務拡大を検討しているのですが、日本在住のままでは税金が高く、同業の香港を拠点とする会社に競争力がどうしても及びません。

そのため所謂節税のために香港へ会社を移したいと考えているのですが香港へ会社を移すことは可能なのでしょうか?業種はネット環境と電話があれば比較的どこでもできる仕事です。
誠にお手数ですがお教えいただけないでしょうか?

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相談者:電気部品製造関連(日本)

Q. 当方は、香港にある株式会社(有限公司「H」)の日本に支店(「H-Branch])です。

中国にある電気部品の工場(「C-Branch」)の製品を、この工場の親会社である香港のある公司(「C」)から(香港発行のインボイスにて)日本へ輸入しています。このため品物自体は、中国から直接日本へ輸送されます。

この場合、当方の香港の親会社(「H」)は、この商売について、香港において法人事業税或いは法人所得税を支払う必要があるのでしょうか?

当方の考えでは、この商売は日本の支店(「H-Branh」)が行っているため、香港において発生したものではないと考えますので、香港において税金を支払う義務は発生しないと考えますが、専門家のご意見をお聞かせ下さいますようお願い致します。

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