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中国の越境EC

越境ECの促進は電子マネーの普及とネットショップユーザーの急速な拡大を背景に、中国政府の対外貿易政策の柱の一つともなっており、税関総署の発表によると、2018年のBtoC越境EC輸出入実績は前年度比50%増の1347億元(約2兆円超)、内、輸出が561.2億元(67%増)、輸入が785.8億元(39.8%増)、2019年総額は1862億元(約2兆7千億円、約40%増)と著しく増加しています。

越境ECの発展には税関、外貨(対外入送金)制度や税制の緩和や整備が欠かせないほか、サイト運営者、通関・物流機能や対外支払機能を有する企業・市場の管理・育成も必要となります。中国では2010年代半ば以降、越境ECの試行地を「越境電子商務総合試験区」と「越境電子商務小売輸入試行都市」*2として順次指定しています。

「越境電子商務総合試験区」は、BtoB、BtoCの輸出入を含み、越境ECの取引、支払い、物流、通関、税、外貨両替等の制度や業務フロー、監督管理と情報化等の面で全国に先駆けて試行する地域を指します。2015年3月に杭州が設立認可された後、2016年に12都市、18年に22都市、19年12月に24都市、20年4月に46都市が認可されました。

「越境電子商務小売輸入試行都市」は、越境ECのBtoC輸入拡大のための制度整備や企業育成に注力する試行地域を指します。自由貿易試験区等の税関特殊監督管理区域での保税輸入を認めています。総合試験区と同様の35都市が2019年までに指定されていましたが、2020年1月に全国50都市と海南省全域が加えられました。

越境EC小売輸入

中国での個人輸入については「越境電子商務小売輸入」(跨境电商零售进口)として、税務、税関、外貨制度などが整備されつつあります。

税制

輸入時の関税、増値税、消費税について、商品を輸入した個人が納税義務者であり、ECプラットフォーム企業や物流企業などが代理納税義務者となる。実際取引価格(商品小売価格、運輸と保険費を含む)を課税価格とする。

関税の免除

郵便税を適用するとして開始された越境電子商務小売輸入貨物に対する関税免除の範囲は現状、1人1回5000元、年間26000元まで。

増値税・消費税

納税額の70%で徴収。

通関

国外から一旦保税区に搬入し在庫した後、オーダーに対し輸入通関する、ネット保税輸入(通関申告コード1210)と、直接輸入(通関申告コード9610)に分けられる。ネット保税輸入は試行地の保税区でのみ認められる。

また、越境EC小売輸入は、一定商品に対し通常義務付けられる初回輸入時の輸入許可や登録備案等の要求が無い。

輸入商品の返品は輸入通関(リスト申告)後30日以内に可。

【参考】財関税【2016】18号及び2018年12月7日国務院政策記者発表

越境EC小売輸入商品リスト

最新は2019年版(2020年1月1日施行)で、1413種の税目の商品が対象となっています。

【参考】2019年版越境EC小売輸入商品リスト

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