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年度末の法人所得税(CIT:Corporate Income Tax)申告にあたって


1. 法人所得税率

現在の法人所得税の基本税率は20%が適用されています。
確定申告は決算日から90日以内に管轄の税務局に申告書を提出し、確定申告額に対し各四半期の納付額が不足している場合は差額を納付、超過している場合は次回の四半期納付の時に税額を控除して調整します。ですので、12月31日決算の会社は、翌年3月31日までに確定申告のために申告書を提出する必要があります。

2. 法人税の計算

法人税は、課税所得に税率をかけて計算します。また課税所得は、総収入から、税務上の損金に当たるものを控除して算出します。ですので、年度末に、どの費用が税務上の損金にあたるのか、チェックが重要になります。

3. 損金算入費用と不算入費用

損金(損金算入費用)は、損金不算入費用ではない費用で、次の条件を満たすものです。原則として、
  1. 事業活動に直接起因および関連する費用
  2. 法律が要求する適切かつ完全な請求書および証憑(しょうひょう)を添付した費用
という二つの条件を満たす場合、損金として認められ、課税所得計算上控除することができるとされています。ただし、2,000万ドン以上の取引を現金で支払った場合は損金不算入扱いになりますので、現金以外で取引したことを証明するために銀行送金証明書などの証憑も必要とされています。

主な損金不算入費用は、次のようなものです。
  1. 雇用契約や就業規則の規定にない給与、賞与、手当て
  2. 事業に関連のない・規定を超えている固定資産の償却費
  3. 外貨建ての勘定残高の期末評価替えに発生する為替差損
  4. 行政処分のペナルティー
  5. 公式のインボイスのない出費

4. グループ会社との間の取引で発生する費用

ベトナム政府は、2017年2月に、関連会社との取引をする企業に対するコンプライアンスの政令(Degree No 20/2017/ND-CP)を発表しています。例えば、海外にある本社へ、ベトナム子会社が、マネージメントフィーなど支払っている場合は、このルールが適用されます。
この政令によると次の条件を満たす場合に、関連会社へのサービス費用(役務提供の対価の支払い)は、税務上の損金算入費用として認められることになります。
  1. 提供されるサービスが、納税者(ベトナム企業)の事業活動に直接的に関係して便益を生んでいること。
  2. 同じような状況のなかで、第3者がサービスを提供した場合と同じような条件でサービスが提供されていること。
  3. 独立企業間の原則によって、サービスの対価が算出されていること。その算出方法を、文書としてのこしていること。(移転価格文書の作成)
またこの政令によると、支払い利息の税務上の損金対象限度額は、その課税年度のEBITDA(金利前、税引き前、原価償却費前の利益)の20%までと規定していますので、親子ローン等がある企業は、注意が必要になります。

5. 税務上の欠損金の扱い

欠損金は、発生した事業年度の翌年以降連続して最長5年まで繰り越すことが認められています。5年間の間で、相殺できなかった損失は、5年を超えて繰り越すことはできません。従って、過去に欠損金が発生している会社で、今期は利益が予想される場合は、過去の欠損金がどの程度使用できるかどうかチェックすることが必要です。

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