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企業所得税が25%ではなく実質負担10%となる「小型薄利企業」の範囲が拡大されました。

2017年4月19日における国務院常務会議において、企業所得税優遇措置(半減徴収政策)を享受できる小型薄利企業の範囲を拡大することが決定されたことを受け、2017年6月6日、財務部と国家税務総局により《小型薄利企業の所得税優遇政策範囲の拡大に関する通知》(財税〔2017〕43 号)が公布されました。本通知により、これまで課税所得が50万元以下であり、通常税率である25%にて企業所得税を納めていた企業が新たに優遇措置の対象となり、税負担を抑えられる可能性がありますので、今一度適用要件及び自社への適用可否をご確認ください。

1. 小型薄利企業の企業所得税優遇措置概要

日本における中小企業に対する税率の優遇制度に相当する措置が中国にもあり、定められた小型薄利企業の定義に合致する場合、企業所得税法の通常税率(25%)ではなく、20%の税率が適用されます。また、税額計算のため当該税率を乗じる元となる金額は課税所得を半減した金額とされているため、実質的な税負担は課税所得の10%です。

<小型薄利企業の判定基準>
企業種類工業企業その他
課税所得従来:30万元以下
今回変更:50万元以下
従業員数※1100人以下80人以下
資産総額※13000万元以下1000万元以下


2. 従来からの変更点

本通知により、2017年1月1日から2019年12月31日までの3年間において、これまで30万元とされてきた小型薄利企業の課税所得の上限が50万元に引き上げられました。徴税方式の如何に関わらず、上記1に該当する企業は全て当該優遇措置を適用することができます。

3. 予定納付時における対応

本通知は2017年1月1日からの適用であり、四半期の予定納付について国家税務総局公告2017年第23号に以下の通り定められています。
  • 前年度において小型薄利企業の条件に合致していた企業は、予定納付時に累計利益/課税所得が50万元を超えていない場合、当該優遇措置を適用することができる。
  • 新規設立もしくは前年度において小型薄利企業の条件に合致していなかった企業は、当年度において当該条件に合致することが予想され、且つ予定納付時の累計利益或いは課税所得が50万元を超えていない場合、当該優遇措置を適用することができる。
  • 小型薄利企業に該当するが既に通常税率にて予定納付を行っている場合、以後の予定申告において調整を行う。
なお、当該優遇措置を適用するにあたり、特別な審査や届出はなく、税務申告時に関連する内容を記載するのみで適用することが可能です。

4. 年度末において小型薄利企業の条件に合致しなくなった場合

予定申告の時点で小型薄利企業の条件に合致しており優遇措置を適用していたが、年度申告の時点では条件を満たさなくなった場合、追加納付を行う必要があります。

今回の通知により、これまで小型薄利企業所得税優遇政策に関連して適用されていた通知、公告※2は廃止となります。

※1 従業員数、資産総額
従業員数には、企業と労働契約を締結している人員と労務派遣を受け入れている人員の人数を含みます。年度の従業員数及び資産総額は企業の各四半期平均値の通年平均値とし、以下の通り計算します。
四半期平均値=(四半期首値+四半期末値)÷2
各四半期平均値の通年平均値=各四半期平均値合計÷4

※2 今回廃止となる通知・公告
《財政部 国家税務総局関於小型微利企企業所得税優恵政策的通知》(財税[2015]34号
《財政部 国家税務総局関於進一歩拡大小型微利企業所得税優恵政策範囲的通知》(財税[2015]99号
《国家税務総局関於貫徹落実進一歩拡大小型微利企業減半知徴収企業所得税範囲有関問題的公告》(国家税務総局公告2015年第61号

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