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印花税(1)

 今年5月の営改増の全面実施により、営業税が廃止され、中国では税収が大きく減少することが予想され、税務機関では営業税部門の人員を他の税目に配置転換して徴税を強化すると言われています。これに関連するかは不明ですが、上海市では、今年度から印花税の納税状況を四半期ごとに税務局のネット申告システムにおいて報告することが義務付けられました。

1. 印花税の納税義務者

 印花税とは日本の印紙税に相当する税目で、印花税暫行条例に定められた5種類計13の課税文書を作成または受領する企業、行政単位、その他団体、個人事業者及びその他個人が納税義務者となります。

2. 印花税の課税文書と税率

 課税文書は、中国国内で法的効力を有し、中国の法律の保護を受けるものが全て対象とされ、中国国外で作成される文書も含まれます。例えば、日本企業同士が中国国内の企業持分の譲渡契約を締結した場合も印花税の納付が必要です。課税文書と税率は以下<印花税税率表>の通りで、基本的には比例税率が適用されています。なお、上場株式の取引に対する印花税(股票交易印花税)については、別途税率が規定されています。

<印花税税目税率表>
課税項目 課税価格・税率
売買契約 売買金額の0.03%
加工・請負契約 契約収入の0.05%
建設工事実地調査・設計契約 受取費用の0.05%
建築・据付工事請負契約 請負金額の0.03%
財産賃貸契約 賃貸額の0.1%(最低税額1元)
貨物運輸契約 運輸費用の0.05% (注1)
倉庫保管契約 貯蔵・保管費用の0.1%
金銭貸借契約 借入金額の0.005%
財産保険契約 保険費収入の0.1%
技術契約 契約書記載金額の0.03%
財産所有権移転契約 証書記載金額の0.03%
営業帳簿 5元/1冊 (注2)
権利書・許可証 5元/1通 (注3)
(注1) 証票を契約書として使用する場合には、証票毎に貼付。
(注2) 資金帳簿は実収資本と資本積立金合計金額の0.05%。
(注3) 営業許可証、不動産権利書、商標登録証、特許証、土地使用証など。

3. 納税方法

 印花税の納付手続きは、納税者が自ら納税額を計算し、自ら納付証書を作成し、自ら納付を行う「三自」と呼ばれる方式によります。但し、印花税の課税標準の計算は非常に複雑であるため、税務当局による査定徴収も少なくありません。地区によっては、所轄税務機関の承認を得たうえで、売上や仕入の金額に対して一定の税率で申告金額を計算するなどの概算徴収方法による申告納付も行われています。

◆原則(貼花)
 課税文書の作成時または交付時(注4)に、納税者が印花税票(注5)を購入し、課税文書に貼付し、印紙の貼り合せ部分に印章により消印を押すか、横線を引いて消し込みをする方法。

◆納付書などによる代用
 一文書の納税額が500元を超える場合に管轄の税務機関で納付書または納税証明書を申請し、これを文書に貼付するか、文書に納税済みの証明を受け貼花の代用とする方法。

◆一括納付
 同種の課税文書に頻繁に印花税票を貼付する必要がある場合に、所轄の税務機関に申請し、一定期間(最長1カ月)にまとめて申告納税する方法。

(注4) 中国国外で契約が締結される場合には、中国国内での使用時に印花税票を貼付するものとされています。
(注5) 印花票は 1角、2角、5角、1元、2元、5元、10元、50元、100元の9種類。

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