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 中国の地下鉄投資が、今後5年間で1兆元を超えるといったニュースが流れていました。私の住んでいる蘇州だけでも、2本の地下鉄建設が進められており、江蘇省内の地域を訪問しても、あちこちで地下鉄の予定路線といった公告を見かけます。便利になることはありがたいですが、投資資金の回収目途が立っているのか疑問に思うこともあります。今月は、中国市場の開拓には必須となる現地法人での与信管理について、簡単に紹介します。

(8)与信管理と債権回収

 中国の経済成長や為替相場の変化により、従来は日本向け、及び中国国内の日系関連会社向けに製品を販売していた現地法人も、中国国内の市場を開拓する方向に変化している状況が見受けられる。但し、中国企業からの売上債権回収が難しいという話を聞いて、中国国内での販路開拓を躊躇しているということも往々に聞かれる。中国企業からの代金回収が長期化する傾向にあることは事実であるが、これも自社の経理規定で与信管理に一定の基準を設けることで、売上拡大とリスク管理を併用することが出来ると考える。
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 従業員の傷病休暇について、現状での国、広東省及び深センの規定は以下の通りとなっています。

1.国の規定

①医療期間とは
 企業の従業員が病気又は業務外負傷により休職し治療を受ける必要がある場合、企業がその労働契約を解除してはならない期限を「医療期間」としている。※1
 医療期間の給与、病気救済費、医療待遇は関連の規定に従い執行する。
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毎年恒例行事のおさらいですが、今月は丁度旬のトピックである給与所得税の申告と計算について解説したいと思います。4月に入ると、香港税務局(IRD, Inland Revenue Department)から給与所得税(Salaries Tax)に係る申告フォームが雇用主宛に発行され、その後、個人宛にも別途申告フォームが発行されます。各フォームとも申告期限があり、提出を怠ると罰則(通常は罰金のみ、悪質な場合は禁固刑の規定もある)の対象になる可能性があります。本稿では、申告から納付までの流れと税額の基本的な計算方法を解説します。
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 2016年10月より外国人就労許可の新制度が北京・天津・上海・広東を含む10の試行地で開始され、深センは2016年11月より、広州も2017年1月より、新規申請者を対象として新システムによる申請手続きが開始されています。2017年4月からは全国統一実施となり、広東省でも4月1日より延期申請者が新システムで申請開始となる予定です。
 今般の新制度発布には、就労許可の基準を全国統一する狙いもありますが、よく確認してみると、手続き手順や準備資料、条件基準にも各地で若干異なる部分があります。以下に、弊社が深セン市で取りまとめた、周辺でよくあるご質問について、深セン市人力資源と社会保障局の外国専家局の方針及び回答に基づきまとめた内容を紹介します。
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政令20/2017/ND-CP(関連者取引のある企業の租税管理)
この政令では、関連者取引のある企業は、取引の価格算定方法を文書化する必要があります。この政令は、2017年5月1日から施行されます。

今回の政令では、関連者の定義が変更になり、いままでは、直接または、間接的に20%以上の出資持分を所有しているが基準値になっていましたが、それが25%まで引き上げられました。また50%以上の原材料を購入している仕入れ先や、50%以上の商品を販売している販売先までが関連者と判定されていましたが、それが今回の政令から除外されました。ただ、実質的に支配されている、管理されているという概念は残ります。

主な移転価格文書が免除になる条件

  • 売上高が50BilVND以下であり、かつ関連者との取引が50BilVND 以下である場合。
  • 納税者の事業内容が単純かつ売上高が200BilVND 以下の場合。
などです。

また今回の政令では、関連者との支払い利息やサービスの提供の損金の算入の限度が規定されました。

支払い金利は、一事業年度において、EBITの20%までが損金の算入限度になります。
サービスの提供が、損金の対象になるには、次の条件を満たす必要があります。

  • 提供されたサービスが納税者にとって直接有益なものである。
  • 提供されたサービスの価格が独立企業間価格ではなくてはならない。

国家外貨管理局による外貨管理改革を推進し、真実性、合法性審査を改善することについての通知
(匯発[2017]3号)


概要
2017年1月26日施行。貿易投資の利便化を促進する事を目的とした、外貨管理改革の推進、行政簡素化、権限移譲等に関する規定。特に注意が必要となる主な項目は以下の通り。

  • 貨物貿易外貨管理について「輸出者と外貨受取人、輸入者と外貨支払人が同一名義であること」の原則が強調された。
  • 輸出収入もしくはサービス貿易収入を国外に留保し、「匯発[2012]38号」「匯発[2013]30号」等の規定に基づき外貨関連登記届出手続を行わなかった場合、この通知の公布日から1ヶ月以内に関連情報を報告することを要求。
  • 会社法等に基づき、域内機構は配当実施前に過年度の損失分を先に填補しなければならない旨を明確化。

関連規定
国家外貨管理局による貨物貿易外貨管理法規の関連問題を印刷・配布することについての通知(匯発[2012]38号)
国家外貨管理局によるサービス貿易外貨管理法規を印刷・配布することについての通知(匯発[2013]30号)

1.本決定の公表、実施

国務院弁公庁は2017年1月4日、《生育保険と従業員基本医療保険合併実施試行方案》にて、今後2年間、一部地域で生育保険を医療保険に統合して徴収及び受給管理を試行することを公表しました。
対象地域は河北省邯鄲市、山西省晋中市、遼寧省沈陽市、江蘇省泰州市、安徽省合肥市、山東省威海市、河南省鄭州市、湖南省岳陽市、広東省珠海市、重慶市、四川省内江市、雲南省昆明市の12の行政区域となっており、2017年6月末までに試行を開始するとされています。

2.背景と目的

今回の生育保険の医療保険への統合試行の背景の一つには、行政側の管理簡素化があり、生育保険は医療保険と同じように医療機構を通じた精算を行うので、医療保険と統合することにより管理部門のコストを削減する狙いがあります。また、各地の生育保険基金の需給不均衡を改善する目的があるとされています。

3.試行地で適用される規定調整内容

12の試行地で適用される社会保険規定の調整内容は以下の通りです。

番号 元の関連規定 暫定的調整内容
1 (『社会保険法』第64条第1項)社会保険基金は基本養老保険基金、基本医療保険基金、労災保険基金、失業保険基金と生育保険基金を含む。各項の社会保険基金に対して社会保険の種類別にそれぞれ帳簿で記帳・計算し、国家の統一的な会計制度を執行する。 生育保険基金の個別帳簿記録・計算及び予算編成に関する規定の適用を暫定的に調整する。生育保険基金を職工基本医療保険基金と合わせて、徴収納付及び管理を統一的に実施する。
2 (『社会保険法』第66条)社会保険基金は統一管理のレベルによって予算を立てる。社会保険基金の予算は社会保険項目別にそれぞれ編成される。
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