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 主要な経済取引にかかる会計科目に関する記帳処理などを紹介していきます。今回は決算処理に関する所得税費用と当期利益について説明します。紹介する内容は、基本的には企業会計準則(新準則)に基づきます。

1.所得税費用

 「所得税費用」は、企業が負担すべき企業所得税の金額で損益類科目に属します。企業所得税の課税所得は、企業所得税法の規定に基づき、利潤総額(会計上の税引前利益)に税務上収入として取り扱われるもの(納税調整増加項目)、および税務上費用として控除できないもの(納税調整減少項目)の金額をそれぞれ加算、減算して求めます。
 応納税所得額(課税所得金額)=会計上の税引前利益+納税調整増加額-納税調整減少額

2.本年利潤(当期利益)

 「本年利潤(当利益)」科目は、企業の当期間に生じた純利益(また純損失)を計算する科目で、日本の決算整理時に帳簿の締め切りに使用する「損益勘定」に相当するものです。中国では、月次で利潤表(損益計算書)を作成しますので、月末には収入、費用すなわち損益類の各科目の残高を「本年利益(当期利益)」科目に振り替える処理を行うことになります。年度末には当該年度に実現した純利益を「利潤分配(利益処分)」勘定に振り替えることになりますが、この処理については次回に紹介いたします。
<例39> 当期末の損益類各科目の残高は以下の通りであった。
主営業務収入 650万元
其他業務収入 70万元
営業外収入15万元
主営業務成本 450万元
其他業務成本 40万元
営業税金及附加 8万元
銷售費用 50万元
管理費用 80万元
財務費用 20万元
営業外支出 22万元
① 収益各項目の残高を損益に振り替える。
借:主営業務収入(売上)   6,500,000
  其他業務収入(その他売上) 700,000
   営業外収入       150,000
貸: 本年利潤(当期利益) 7,350,000
② 費用各項目の残高を損益に振り替える
借: 本年利潤(当期利益) 6,700,000
 貸: 主営業務成本(売上原価)           4,500,000
   其他業務成本(その他売上原価)       400,000
   営業税金及附加(営業税金および附加) 80,000
   銷售費用(販売費用)        500,000
   管理費用            800,000
   財務費用            200,000
営業外支出                220,000
③ 当年度の企業所得税(税率25%)の計算上、納税調整増加額20万元、納税調整減算額は5万元であった。
借:所得税費用 200,000
 貸:応交税費-応交所得税(未払税金-未払所得税) 200,000
① 所得税費用を損益に振り替える
借: 本年利潤(当期利益)            200,000
 貸: 所得税費用 200,000
※上記設例による企業所得税額:80万元×25%=20万元
会計上の税引前利益: 7,350,000-6,700,000=650,000 
応納税所得額(課税所得金額): 650,000+200,000-50,000=800,000元

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