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主要な経済取引にかかる会計科目に関する記帳処理などを紹介していきます。今回は固定資産の減価償却について説明します。紹介する内容は、基本的には企業会計準則(新準則)に基づきます。

1. 固定資産の折旧(減価償却)計算

前回に説明した通り、中国の規定上、固定資産は有形資産に限られています。減価償却計算は全ての固定資産が対象となりますが、既に減価償却が終了してなお使用し続けている資産、および個別評価して記帳している土地は除かれるとされています。

固定資産の減価償却は、その使用年限(耐用年数)にわたって、固定資産の取得価額からその見積残存価値を控除した要償却額を費用配分していくもので、その残存価値(使用年限が終了した時点での処分価値から処分費用を控除した残額)および耐用年数は企業がその資産の生産能力や損耗などの性質および使用状況に基づいて、合理的に見積もり、決定します。

減価償却計算は月次で行わなければならず、固定資産が増加した場合は、その翌月から減価償却計算を開始し、減少した場合には、その月までは減価償却を行います。

2. 折旧(減価償却)の方法

新準則において認められている減価償却方法は以下の通りで、定率法の採用は認められていません。

一.平均年限法
直線法とも呼ばれ、日本の定額法に相当します。

二.工作量法
生産高比例法に相当し、見積総生産高と実際の生産高を基に計算する方法です。

三.加速折旧法(加速償却法)
固定資産の使用時間の推移に伴い固定資産の能力が低下するもの、固定資産の使用に関する原価を修理費込みで平準化すると考えた場合に耐用年数の後期に修繕費が多額となるもの、科学技術の発展が非常に速く、その価値が早期に失われてしまうものなどに使用され、以下の方法が認められています。

(1)双倍余額逓減法(200%定率法)
 定額法の2倍で償却する方法です。計算上残存価値を考慮せず取得原価に償却率を乗じるため、一般的には、使用可能期限に達する 2年間で固定資産純額(償却済み残高)と見積残存価値の差額を償却して調整します。

<例9―1>
生産設備(取得原価40万元、見積使用可能期間5年、見積残存価値1.6万元)の減価償却について200%定率法を採用する。
年償却率=2/見積使用可能期間5年×100%=40%
年数年次償却費計算減価償却累計額固定資産純額
1年目400,000×40%=160,000160,000元240,000元
2年目240,000×40%= 96,000256,000元144,000元
3年目144,000×40%= 57,600313,600元86,400元
4年目(86,400-16,000)÷2=35,200348,800元51,200元
5年目86,400-16,000)÷2=35,200384,000元16,000元
(2)年数総和法
合計年現法とも呼ばれ、見積耐用年数の総和を基準に償却額が逓減していく方法で、級数法に相当します。

<例9―2>
例9―1の固定資産の減価償却について年数総和法を採用する。
要償却額=400,000-16,000=384,000元
見積耐用年数の総和=5×(5+1)÷2=15

年数残存耐用年数年次償却費計算減価償却累計額固定資産純額
1年目5年384,000×5/15=128,000128,000元272,000元
2年目4年384,000×4/15=102,400230,400元169,600元
3年目3年384,000×3/15=76,800307,200元92,800元
4年目2年384,000×2/15=51,200358,400元41,600元
5年目1年384,000×1/15=25,600384,000元16,000元
小企業会計準則では、(1)の定額法を基本とし、加速償却が必要な場合には、200%定率法および年数総和法を採用できるとされています。なお、企業所得税法上は直線法(定額法)のみが認められています。

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