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主要な経済取引にかかる会計科目に関する記帳処理などを紹介していきます。今回からは固定資産の会計処理について説明します。紹介する内容は、基本的には企業会計準則(新準則)に基づきます。

1. 固定資産の分類
固定資産とは、生産、役務の提供、賃貸又は経営管理のために保有するもので、かつ耐用年数が一会計期間を超える有形資産をいい、建物、構築物、機器、設備などがこれに含まれます。以前は2,000元以上という金額の基準がありましたが、現在は金額の規定はありません。

企業の固定資産は、経営管理や計算上の求めに従い、経済用途や使用状況、所有権の帰属などの異なるごとに、生産経営用固定資産、非生産経営用固定資産、貸出固定資産、不必要固定資産、未使用固定資産、土地、ファイナンスリース固定資産に分類します。

2. 固定資産に関する会計科目
固定資産の会計処理に使用する会計科目は、固定資産の取得原価を示す「固定資産」、固定資産の既減価償却額を示す「累計折旧(減価償却累計額)」、企業が固定資産の自己建設、改造などを行う過程で発生する「在建工程(建設仮勘定)」、自己建設のために購入した物資の「工程物資(工事物資)」、固定資産の売却、廃棄などを行う場合に使用される仮勘定の「固定資産清理(固定資産処分)」などです。

3. 固定資産の取得価額の計算
企業が取得した固定資産は取得原価で計上され、取得原価には、企業が購入・建設した固定資産が使用可能な状態に至るまでに発生した、一切の合理的で必要な支出、例えば購入価格や運送費、関連する税金、保険料など直接発生した費用のほか、借入利子その他の間接費用も含みます。ただし、関連する税金には、固定資産の購入にかかる仕入増値税で売上増値税から控除できるものは含まれません。

  • 外部購入固定資産:購入価格、関税等の税金、およびその固定資産に直接帰属する用地整理費、運送費、荷役費、設置費および専門サービス人員の費用などを含む。
  • 自己が建設した固定資産:その固定資産の建設のための必要支出により構成され、物資の原価、人件費、関連して納付した税金、資産計上した借入費用などを含む。
  • 現物出資:投資契約等に定めた投資者が合意した価額で、公正価値に合致するもの。
  • ファイナンスリースにより取得した固定資産:リース料支払い総額または当該資産の公正価値および借り手が契約を締結するまでに発生した関連費用。
  • 贈与を受けた固定資産:贈与者から提供された証憑に記載された金額と付随費用等の関連費用。証憑の提供がない場合には同類または類似固定資産の市場価格に基づく。
  • 棚卸差益が生じた固定資産:同類または類似固定資産の市場価格を基準とし、その固定資産の新旧の程度に基づき見積もった価値の減耗を控除した残額。

<例8>
① 設置が必要な設備1台(発票記載額100万元(※注)、増値税額17万元)を購入し、保険料5万元と合わせて支払った
借: 在建工程(建設仮勘定) 105万
  応交税費-応交増値税-進項税額 17万
 (未払税金-未払増値税-仕入税額)
  貸: 銀行存款(銀行預金) 122万

② 設置に要した人件費は2万元であった。
借: 在建工程(建設仮勘定) 2万
  貸: 応付職工薪酬(未払給与) 2万

③ 設置が完了し、使用可能な状況となった。
借: 固定資産 107万
  貸: 在建工程(建設仮勘定) 107万

※注:「発票」とは、売主が買主に発行する取引明細を記載した証憑で、中国の会計制度上、物品購入や役務提供を証する有効証憑として規定されています。

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