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主要な経済取引にかかる会計科目に関する記帳処理などを紹介していきます。今回も引き続き棚卸資産の会計処理について説明します。紹介する内容は、基本的には企業会計準則(新準則)に基づきますが、小企業会計準則についても随時言及をいたします。

1. 棚卸資産の実地棚卸
棚卸資産は定期的および不定期に調査をすることが求められており、棚卸差損益、破損などの発生が確認された場合には、「待処理財産損溢(未処理財産損益)」科目という仮勘定に計上します。実地棚卸により確認された差額は、原因の調査および董事会など管理権限のある機構の承認を経て、正常な損益部分は「管理費用」科目に、自然災害や突発的な事故など非正常な損失は「営業外支出」科目に振替えます。この場合に、保険金や賠償などによる補てんが行われる場合には、その金額を差し引いた金額が費用または損失となります。

なお、棚卸資産の取得時に仕入増値税を支払っている場合、当該損失等に係る部分の仕入増値税は売上増値税からの控除ができないものとなるため、仕入増値税についても、併せて処理を行わなければなりません。

2. 棚卸資産の期末評価
棚卸資産は貸借対照日(期末)に、原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で評価します。正味実現可能価額が原価を下回る場合には、「存貨跌価準備(棚卸資産評価損失引当金)」の計上を行わなければなりません。なお、小企業会計準則を採用している場合には、期末の評価替えは行う必要はありません。

3. 特殊な棚卸資産の処理
(1) 委託加工品
企業外部に加工委託する材料などを指し、委託時に原材料などの科目から「委託加工品」科目に振替えます。加工費や運送費などの経費を支払った時も「委託加工品」に計上し、加工完了後に入庫された時に元の原材料などの科目に振替え計上します。
(2) 周転材料
低額で壊れやすい用具や工具、労働保護用品などの低額消耗品、商品の梱包ための容器、袋や貸出用の梱包用品などを指し、使用時にその全額を原価または費用に計上する「一次転銷法(一括償却法)」、または使用時に50%、廃棄時に50%償却する「五五攤銷法」(五五償却法)を採用します。小企業会計準則では、一括償却法、または前払費用として使用期間などを基準に毎月償却する「分次攤銷法(分割償却法)」を採用します。

<例7>期末に実地棚卸を実施した。
① C材料が8,000元破損していた。対応する仕入増値税は1,360元であった。
借: 待処理財産損溢(未処理財産損益) 9,360元
  貸: 原材料-C材料        8,000元
     応交税費-増値税-進項税額 1,360元
  (未払税金-増値税-仕入税額)

② 調査の結果、担当者の過失があることが判明し、個人が4,000元賠償、残額は管理費用とすることが承認された。
借: 其他応収款(未収金) 4,000元
   管理費用         5,360元
  貸: 待処理財産損溢(未処理財産損益) 9,360元

<例8>期末のD材料の原価は100万元、正味実現可能価額は98万元であった。
借: 資産減値損失(資産減損損失) 2万元
  貸: 存貨跌価準備(棚卸資産評価損失引当金) 2万元

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