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中国の企業は、正に第3四半期の企業所得税務申告を終えたところです。年度末の会計監査(中国語:会計審計)に向けて予備監査を受けている会社もあるでしょう。今回は中国の会計業務に関する監督制度を紹介します。

会計監督制度

会計業務への監督・監視は、会計資料の真実性や完全性、合法性を確保し、会計情報の質を保証するために重要です。中国においても、企業内部の会計機構、国家(財政部門)、社会(外部専門職への委託)が三位一体となった監督体系で臨むものとしています。

企業内部の監督

企業内部会計監督制度を構築し、企業内の会計機構及び会計業務に携わる人員が、企業の経済活動について監督を行います。企業内部監督への基本的要求は以下の通りです。
  1. 記帳人員と計税業務事項及び会計事項の審査人員、取り扱う人員、財産保管人員の職責権限を明確にし、相互に分離して制約し合うこと。
  2. 重大な対外投資、資産の処理、資金調達及びその他重要な経済業務の意思決定及び執行の相互監督、相互制約の手続きを明確にすること。
  3. 財産の精査の範囲、期限及び構成手順を明確にすること。
  4. 定期的に会計資料の内部監査を行う方法及びその手順を明確にすること。
なお、中国にはC‐SOXと呼ばれる「企業内部統制基本規範」及び「ガイドライン」があります。国家統一会計制度ではありませんが、財政部が中心となって作成した規範で、その目的の一つに財務報告の信頼性の合理的な確保が挙げられています。既に上場企業に強制適用されており、他の企業もこれに基づいた内部統制制度をとることが求められています。

政府監督

政府は以下の5つの分野について監督するものとされます。財政部の他、監査、税務、人民銀行、証券監督、保険監督部門がそれぞれ関係法律、行政法規に従って監督を行います。
  1. 法に基づいて会計帳簿が設置されているか。
  2. 会計証憑、会計帳簿、財務会計報告及びその他会計資料が真実、完全であるか。
  3. 会計計算が「会計法」及び国家統一的制度の規定に合致しているか。
  4. 会計業務に従事する人員が従事資格を備えているかどうか。
  5. 国務院財政部及び省、自治区、直轄市人民政府財政部門が法に基づいて注册会計師(中国の公認会計士)、会計師事務所及び册会計師協会に対し、監督指導をおこなっているか。

社会監督

会計事務所などの注册会計師が、企業とは完全に独立した立場で企業の経済活動を監査し、事実に基づいて客観的評価を行う形式により行われる他、如何なる企業・個人も違法行為についての検挙をする権力を持ち、会計業務の社会監督に属するものであるとされています。

注册会計師は、会計監査の他、企業の出資金の払込についての験資と呼ばれる業務や、企業の内部統制の監査や会社の合併・分割、清算に関する監査も行います。また、企業等に対する会計税務のコンサルティング、会計制度設計その他のサービスの提供を通じのて社会的監督も担うことになります。

上述の通り、中国では、全ての法人が注册会計師事務所による外部監査を受けることが前提となっています。さらに、会計制度とは別になりますが、外商投資企業は会計監査と同時に外貨管理局が企業の外貨の流れを把握するための「外貨年検」と呼ばれる企業の外貨収支状況の監査も行われます。

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[中国会計] 中国の国家統一会計制度(4) from 香港・中国・東南アジア法令情報サイト NAC Global .NET