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1.勤務時間

《労働法》及び関連規定には、毎日の勤務時間は8時間、毎週40時間、週に少なくとも1日は休日とすることが規定され、出来高制でもこの勤務時間に沿って基準量と基準報酬を定めることとされている。
各地域には労働契約書のフォーマットがあり、以下の①~③の勤務時間制度のいずれかを選択することとされ、②及び③の場合は所在地労働部門の認可が必要である。
  1. 標準勤務時間制
    標準勤務時間制とは、勤務時間を固定する勤務時間制度で、《労働法》及び《国務院の従業員勤務時間に関する規定の修正》により、毎日の労働時間は8時間を超えず、毎週の労働時間は40時間を超えないとする。
  2. 不定時労働時間制 
    勤務状況が特殊で、標準時間勤務制度を採用できず、勤務時間を固定できない場合の勤務制度である。一般的に、外勤、販売員、長距離運輸従事者、長期外地滞在人員、保安人員、其他勤務・休息時間を調整できる特殊な勤務部門人員等に適用される。
  3. 総合労働時間制
    勤務状況が特殊で、季節或は自然条件により、連続勤務を手配しなければならず、標準勤務時間制度を採用できない場合、週、月、四半期、年度等周期の総合勤務時間を計算する勤務時間制度である。
    一般的に、連続勤務が必要な仕事、季節・自然条件の影響を受ける仕事、外部影響のほか、勤務時間が一律でない場合、家庭と勤務場所が遠く、集中勤務、集中休暇が必要な場合、シフト勤務の場合、集中して定期的に休息、休暇を取る場合、等に適用される。

【標準勤務時間の計算】
法定休日(年間11日)に基づき、標準勤務時間を以下のように定めている。(労社部発[2008]3号)
*年間勤務日数:365日-104日(休暇日)-11日(法定休日)=250日
*1四半期当たりの勤務日数:250日÷4四半期=62.5日
*1月当たりの勤務日数=20.83日
上記は標準勤務時間の計算に用いられる。一方、給与換算基準には21.75日/月が用いられる。(労務テーマ2「給与支払い義務」を参照)

【勤務時間制度別の残業代の計算方法】
労働法第41条では、会社が工会及び労働者との協議を経て勤務時間を延長しても好いとされているが、原則的に毎日1時間を超えてはならず、特殊な場合は労働者の健康条件を損なわない前提で毎日3時間を超えてはならず、毎月36時間を超えてはならないとされる。 
標準労働時間制の場合、土曜・日曜に残業する場合は、休暇を別途手配できるなら、給与の200%に基づき支払う必要は無いため、「休暇調整」という対応を取ることができる。但し、法定休暇は休暇調整対応することができない。
総合労働時間制は周期に一定の休暇時間があればよく、法定休暇時のみ、給与の300%で支払う必要がある。

2.祝日・年次有給休暇

  
  【祝日の規定】
  2008年1月1日より修正施行された《全国の年度祝日及び記念日休暇弁法》により、
  年度の祝日は以下の通り。土曜・日曜に当たる場合、振替休日を設けるとされている。
  (1)新年 1月1日 (1日)
  (2)春節 旧暦の大晦日、正月1日及び2日 (3日間)
  (3)清明節 農暦清明節当日 (1日)
  (4)労働節 5月1日 (1日)
  (5)端午節 農暦端午節当日 (1日)
  (6)中秋節 農暦中秋節当日 (1日)
  (7)国慶節 10月1日、2日、3日  (3日間)
  また、一部の国民の休暇と記念日は以下の通り。土日に当たっても振替は無い。
  (1)婦女節 3月8日 婦女は半日休暇
  (2)青年節 5月4日 14歳以上の青年は半日休暇
  (3)児童節 6月1日 14歳以下の少年は一日休暇
  (4)中国人民解放軍建軍記念日 8月1日 現役軍人は半日休暇

【年次有給休暇】
労働法第45条では、累計1年以上勤務する従業員は年度有給休暇を享受できるとされ、《従業員有給休暇条例》及び、《企業従業員有給休暇実施弁法》により、有給休暇について下記の通り定められている。
   満1年で10年未満の場合、5日
   満10年で20年未満の場合、10日
   満20年の場合、15日
*年次有給休暇中従業員は正常労働時間と同様の給与を享受しなければならない。
*累計1年以上とは、以前の勤務先での年数も含むという意味である。また、年度とは1月~12月を指し、入社時の当年度取得可能日数は次のように計算する。
(当年度の残りの日数÷365日)×従業員の当年度享受できる年次有給休暇日数
*企業が従業員との労働契約を解除或は終了する場合、当年度に従業員が取得すべき
で未取得である分の日数を給与に換算して支払う。従業員の未消化年次有給休暇日数は次の通り計算する。
(当年度勤務日数÷365日)×当年度取得すべき年次有給休暇-既に手配された休暇
*法定祝日、休日、法に基づき取得する休暇は年次有給休暇に含めない。
*会社には年次有給休暇の手配責任があるとされており、年度内に手配することが一般的であるが、確実に必要な場合、翌年まで繰越せる。
*年次有給休暇の取得は会社に手配責任があるとされており、手配できない場合、給与の300%に基づき買取義務があるとされているため注意が必要である。

3.出産休暇規定

妊娠・生育・授乳期間中は給与を削減したり、労働契約を解除したりしてはならない。
女性従業員の出産時には以下の休暇規定が《女性従業員労働保護特別規定》(国務院619号)により規定されている。
(通常)
出産休暇 98日
(内、産前には15日取得が可能)
難産 15日 (帝王切開での出産を含む)
多胎出産 1人につき15日
流産 妊娠4ヶ月未満:15日
妊娠満4ヶ月:42日

*妊娠7ヶ月以上の場合、労働時間延長或は夜間労働を手配してはならず、且つ、労働時間内に一定の休憩時間を手配しなければならない。(第6条)
*産前検査は労働時間内として計算する。
*授乳期間中は満1歳まで、会社は勤務時間延長或は夜間労働を手配してはならず、労働時間内に1時間の哺乳時間を与える。
*《一人っ子証明》を取得する女性従業員は一人子休暇を享受できる。また、地域によって男性従業員は看護休暇を享受する場合がある。休暇日数は地域によって異なる。
*労働法と女性保護の規定に基づき、勤務時間延長に関する制限は、国の計画生育政策に違反する女性従業員にも適用される。
*2人目の妊娠・出産時に、産前検査休暇、出産休暇、難産休暇、生育待遇、授乳休暇は、国の計画生育政策に違反していなければ享受が可能である。但し、1人っ子証明に関する休暇及び高齢出産に関する休暇は享受できない。
*休暇中の給与は、国の計画生育政策に違反する出産に対しては支払い義務が定められていない。労働契約の解除の可否については、就業規則に「国の計画生育政策に違反する出産に際しては労働契約を解除できる」という条項を盛込んでおけば、このような場合に解除することが可能とされている。
更に、各地域で以下のような休暇規定がある。従業員により好い条件を優先的に適用する場合があるため、留意する。
*《広東省企業従業員休暇待遇死亡補償待遇暫時規定》1997年
24歳以上第一子生育の場合、出産休暇を15日増加。《一人っ子証明》取得の場合、出産休暇を35日増加。また男性に看護休暇10日。
*《上海市女性従業員労働保護弁法》1990年発布、2010年修正
 妊娠3ヶ月以内の自然流産或は子宮外妊娠の場合、30日の休暇を与える。妊娠3ヶ月以
上、7ヶ月以下の自然流産の場合、45日の休暇を与える。

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