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Q. そろそろ利益計上の見込みが出てきたのですが、法人所得税の算定は具体的にどのように行うのでしょうか。税務局への申告及び納付の手続きを教えてください。



A. 法人所得税は、課税所得に対して定められた税率 を乗ずることにより算定します。また、申告及び納付手続きは四半期ごとに行い、決算後の確定申告手続きにより、会計年度の納税額を確定します。

1. 課税所得

課税される所得とは税務上の利益であり、課税年度における企業活動により得られた益金(本業からもたらされる収益のみでなく、投資活動や資産の処分から得られる収益や受け取り利息なども含まれる税務上の収益)から損金{税務上の費用・損失}を控除したものを指します。従いまして、会計上の費用のうち税務上の限度額を超える額に関しては、損金不算入となり課税所得を押し上げることになりますので注意が必要です。

2. 損金となる費用

  1. 減価償却費(事業活動に使用される固定資産で、規定に定められた方法及び年数での償却、規定にない減価償却方法は事前に財務省の認可が必要)
  2. 労働法に基づく給与・手当てなど(適法な労働契約が必要)
  3. 通信費、水道光熱費、事務用品費、運賃、監査及び弁護士報酬など(レッドインボイスの取得が必要)
  4. 広告宣伝費など(損金算入総額の10%が上限)
  5. その他

3. 標準税率

法人所得税の標準税率は、2003年12月以前はベトナム国内企業へは32%、外国資本企業へは25%と外資への優遇策が取られてきました。その後、標準税率は2004年1月1日から28%に統一され、ベトナム国内企業および外資企業に対して同じ税率が課されることになりました。さらに2009年1月1日に改正が行われ、現在の標準税率は25%となっております。

4. 決算日

決算日は原則12月末日となっていますが、合理的理由があれば企業の選択により3月末日、6月末日、9月末日の各四半期を選択することも可能です。また、全ての外国資本企業には決算に際して法定監査が要求されております。但し、事業開始の初年度が3ヶ月未満の場合は翌年度と合わせて法定監査を実施することができます。なお、確定申告の際には監査報告書の提出が必要です。

5. 申告及び納付

申告及び納付は、四半期ごとの所得から納税額を算定し、その翌月末日までに申告書の提出及び納付を行います。例えば1月から3月までの所得に対する申告及び納付は翌月4月末日までとなります。確定申告は決算から90日以内に監査済み財務諸表および申告書を提出します。確定申告額に対し各四半期の納付額が不足している場合は差額の納付、超過している場合は次回の四半期納付で控除します。

今月のまとめ

  1. 課税所得(税務上の収益から税務上の費用・損失を控除したもの)
  2. 損金となる費用(適法な契約書やレッドインボイスなどの証憑が重要)
  3. 定められた税率(現在の標準税率は25%)
  4. 決算日及び法定監査(12月末日が原則、外資企業は要監査)
  5. 申告及び納付(四半期ごとに行う、決算後に確定申告)

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