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吸収合併による物流拠点の統合

今回は中国での物流グループ拠点統合のケースを紹介します。

WTO加盟後、中国では物流業種に関する開放が段階的に進みました。元々国内産業保護の色合いの強い業種の一つで、フォワーディング会社で1百万米ドルだった最低資本金額が内資企業と同様5百万元となり、また道路運輸業務の外資出資比率制限もなくなりました。

現在では総合物流業として制限されず、複数の経営範囲と規模に応じて設立認可と特定業務のライセンスを取得することができます。

制限緩和に伴い、外国企業は①保税区倉庫企業、②外資制限のほとんどないコンサルティング会社・一般地区倉庫企業、③CEPAによる国際貨物運輸代理企業、④一般地区の道路運輸会社 等の拠点を個別に設立してきました、最近の傾向として、機能強化と効率化を図るべく、拠点の統合が検討されています。
このような場合、吸収合併-存続会社を決め、他の会社を吸収し、吸収された会社は後日解散する―という方法を取ることができます。

事業のフォーメーション

存続会社を決めることは、拠点の業務範囲と位置を主要なビジネススキームにどう生かすかを検討することでもあります。

例えば国内外の荷主からの依頼を受け、外貨入送金と通関手配を管理し、業務を各拠点に分担するのが主要な業務ならば、フォワーディング会社を存続会社(本社)とし、倉庫・輸送拠点を支店、その他は営業拠点の支店とします。国内業務が主で顧客が一定であれば、郊外の倉庫・輸送拠点が本社ともなり得ます。逆に本社機能が都心に位置していれば、人材の確保・情報収集に有利と思われます。連絡事務所の登記は不要ですが、営業拠点とする場合は支店登記が必要です。

ライセンス関係

物流業務各種のライセンスと税制には変遷があり、複雑です。輸送費用は貨物代金の一部と見なされており、実際に輸送手段を保有/専有する輸送会社のみが発行できる専用発票は、顧客である荷主の増値税の申告上、仕入控除の対象とすることができ、顧客(荷主)にとってメリットがあります。輸送業務を行う拠点が吸収される側となる場合に、合併吸収に際して税務上の変更が無いかどうか、確認が必要です。

なお保税区業務を行う場合は必ず区内に法人登記が必要であり、一方、保税区会社はその経営範囲が原則的に区内業務に限られていることから、区外業務を経営範囲として認可するかどうかは、地域により異なる状況が見受けられます。

債権・債務の継承手続き

存続会社の地域の審査認可機関で合併申請を行い、吸収される会社の所在地では解散申請を行います。存続会社は合併によって解散する会社の債権・債務を全て継承します。吸収合併の申請に対しては 、45日以内に初期的な回答を得るとされています。この初期的回答の取得後10日以内に債権者に通知を出し、且つ30日以内に全国紙に3回以上公告することが義務付けられています。この通知と公告で債務の継承案を説明し、90日間債権者より異議がなければ最終認可取得の申請に入ります。申請後30日以内に可否の決定があるとされ、その後認可書類や登記書類を刷新していきます。

合併後の会社の資本金額は有限責任会社の場合、元の会社の登録資本金の和とし、資本金減少に対しては特に認可が必要です。

(以上)

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