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Q. 新労働契約法の概要について教えて下さい。

記事の内容は、法規定の変更などにより、現在の状況と異なっている場合がありますのでご留意ください。

A. 2007年6月29日に『中華人民共和国労働契約法』が公布されました。
今回の労働契約法は労働者の合法的権益の保護を図る一方、会社経営者にとっては人事・労務制度の再構築を求められることになります。

主要点

  • 労働関係を確立する際には、書面による労働契約を締結しなければならない(第10条)。
  • 労働契約は、期間の定めがあるもの、期間の定めがないもの、一定の業務任務の完了をもって労働期間とするものに分けられる(第12条)。
  • 雇用単位が雇用の日から起算し1ヶ月を経過後、1年未満の間に、労働者との間で書面による労働契約を締結しない場合には、労働者に対して毎月賃金の2倍の金額を支払わなければならない(第82条1項)。
  • 雇用単位が労働者の勤務開始日から起算して満1年以内に労働者と書面による労働契約を締結しない場合には、労働者との間に期間の定めのない労働契約を締結したものとみなす(第14条4項)。
  • 労働者が当該雇用単位において10年以上連続して勤務している場合、または期間の定めのある労働契約を2回続けて締結した場合には、当該雇用単位は期間の定めのない労働契約を締結しなければならない(第14条3項1号、3号)。
  • 雇用単位が本法の定めに違反して労働者との間で期間の定めのない労働契約を締結しないときは、期間の定めのない労働契約を締結すべき日から、労働者に対して毎月賃金の2倍の金額を支払わなければならない(第82条2項)。
  • 労働契約期間が3ヶ月以上1年未満の場合、試用期間は1ヶ月を超えてはならない。労働契約期間が1年以上3年未満の場合、試用期間は2ヶ月を超えてはならない。3年以上の期間の定めのある労働契約及び期間の定めのない労働契約の試用期間は6ヶ月を超えてはならない(第19条)。
  • 20人以上の人員削減、または、20人未満であるが企業の従業員総数の10%以上の人員削減が必要なときは、雇用単位は、30日前に工会または従業員全員に対して状況を説明し、工会または従業員の意見を聴衆した後、人員削減案を労働行政部門に報告した上で人員を削減することができる(第41条)。
  • 期間の定めのある労働契約の期間が満了したときは、経済保証金を支払わなければならない(第46条5号)。
  • 経済保証金は労働者が当該雇用単位に勤務した年数に基づく。勤務期間1年毎に1ヶ月分の給与の経済保証金を労働者に支払わなければならない。6ヶ月以上1年未満の場合は1年として計算する。6ヶ月未満の場合は、労働者に半月分の経済保証金を支払わなければならない(第47条1項)。
  • 雇用単位が本法の定めに違反して労働契約を解除または終了したときは、本法第47条で定める経済保証金の倍額を労働者に支払わなければならない(第87条)。
  • 本法施行の日に存続する労働契約を本法施行後に解除または終了し、経済保証金を支払わなければならない場合には、経済補償金の支給年数は本法施行の日から起算する(第97条3項前段)。
上記により、勤続10年以上の労働者、期間の定めのある労働契約を2回締結した後に再度契約を締結する場合にも終身雇用が義務付けられることになります。
今回の労働契約法は、2008年1月1日から施行されるため、各企業は事前に労働契約法に基づいた人事、賃金制度を含めた労働管理体制の再構築が求められることになります。

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