ベトナム

ベトナム・外国直接投資(FDI)の問題点

FDIに関する移転価格、環境汚染、優遇期間終了後の清算といった問題は、以前から指摘されているが増加傾向にある。

ベトナムでは、“今年のFDI総額は前年を上回った”“外国からの大型投資案件”“世界有数のブランドがベトナムに進出”…といったニュースは同国の誇りであり、FDI誘致のために各省市は、投資優遇政策を設け誘致合戦を繰り広げてきた。その結果、それぞれの地方の異なる有利点が生かされない優遇制度になっている。


量ではなく質への重視に方向転換がなされているが、現在もFDIが減少する度に右往左往している様子が見られ、投資案件の審査の軽視により、環境汚染、国内企業との不当競争…といった問題が増加している。これは、国家財政の損失、消費者への悪影響、国内企業への不平等といった結果を生じさせている。

政府は問題点を抑制するために、投資案件に対する審査能力、管理レベルを向上させ、優良な案件を選出するという強い意識が必要である。(原文