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[M&A] 本土公募ファンドの香港流入、5千億元規模か

金融大手HSBCホールディングスはこのほど、中国本土の公募ファンドによる香港株式市場への資金流入額が将来的に5,000億人民元(約9兆6,400億円)規模になるとの見方を示した。本土資金が香港市況の大きな押し上げ要因となりそうだ。
官営放送のRTHKが16日伝えたところでは、公募ファンドは適格国内機関投資家(QDII)制度や、香港と上海による株式相互取引(滬港通)の本土から香港株式を売買する「港股通」などを通じて、投資するとみられる。

HSBCはまた、港股通の投資限度額が将来的に現行の2,500億元から3,500億元に拡大すると予測。年末時点では港股通の投資総額が2,300億元に到達するとみている。年内の導入観測がある香港と深センの株式相互取引(深港通)では、当面の投資限度額が2,000億元に設定され、年末には1,500億元の枠が埋まる見通しという。

本土資金の香港株への流入は拡大傾向が続くとみられ、香港市場を代表するハンセン指数は今後、2007年10月末のピーク(31638ポイント)を超え、32000ポイントを上抜くとの見方も出ている。
香港取引所(HKEX)によると、香港に上場する企業数は今年3月末時点で1,775社となり、前年同月末から109社増加。時価総額は15.9%増の26兆7,419億HKドル(約411兆7,600億円)。3月の売買代金は前月比59.9%増の1兆9,845億HKドル、1営業日当たりでは30.8%増の902億300万HKドルと強く伸びた。(NNA.ASIA