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[華南マンスリー] 保税物流制度の整備と企業の組織再編

保税物流制度の整備と企業の組織再編

華南地域投資環境予測

加工貿易が多いここ華南では、保税区域の新設や保税手続き制度の変化は、常に気になる動向だ。とはいえ、中国には機能や条件が異なる保税区域(保税区や輸出加工区、保税物流中心・園区など)や複雑な税制のために、「難しくてよくわからない」というのが大方の本音であろう。保税区の本来の機能を実現すると言われる、総合保税区や保税港区が増えてくれれば嬉しいことこの上ないが、整備は一朝一夕にはいかないようである。
それでは「来年もまったく変化がないのか」と言われればそうでもない。主に香港・中国華南地域で投資や企業の買収・譲渡・資本提携コンサルティングを手掛ける浜田芳氏(NACグローバル/アジアM&Aセンター)は「中国は今、”世界の工場”としての機能向上を模索している時期です。中国の保税物流の制度の整備が進めば、香港の物流・貿易機能は更に中国国内に吸収される」と言う。また、続けて「中国産貨物を一旦輸出し再輸入する際に保税を認めない規制が実施される可能性もあります。そうすると、華南地域の保税物流において、転廠(加工貿易企業が保税で輸入した材料で加工した製品を、別の加工貿易企業へ移してさらに加工した後、再輸出すること)に加え、国内の保税区域利用が増えるでしょう。香港会社には悪いことばかりではありません。転廠では香港会社がその決済に介入できませんが、保税区域の利用による国内保税貨物取引には香港会社も介入でき、新たな貿易スキームの構築を図ることができます。

■進む日系企業の組織再編

浜田氏が来年の予測で挙げたもうひとつの点は「企業の組織再編」だ。進出日系企業の中には、既に多数の拠点を有する企業がある。それに「見直しが迫られている」と言うのだ。
「既に再編を検討・実施している企業も多いです。金融危機や華南の経済不況などネガティブな状況もありますが、再編には組織をスマートにし、中国国内向けのビジネスをより意識した体制にしていく狙いもある」(浜田氏)
中国の”内需”をターゲットにした戦略が必至である今、従来の低付加価値輸出加工が制限される一方で、付加価値を高める製造業やサービス業の誘致が促進されている。
「広州市や深圳市では、外資企業の『地域本部』を誘致しています。一時金を給付したり、税制を優遇したりすることで、中国、あるいは華南地域の本部機能を設置することを奨励しています。」(浜田氏)
華南地域の投資環境がより内需型・高付加価値を目指して変わっていくことで、香港の機能も次第に変っていく。それは、華南が発展していく上で、必要不可欠な流れなのかもしれない。

(華南マンスリー 2009年1月号)

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香港‥+852-2537-2146
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