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昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革「営改増」の全面実施後に交付された増値税の規定について5回にわたり説明をしてきました。今回は営改増により新たに増値税の課税行為となったサービス提供などの納税義務の発生時点を確認していきます。

1. 収益の認識と増値税の納税義務の発生

中国では、商品売買やサービス提供等の取引成立に伴い発行する増値税の「発票(ファーピャオ)」が、取引が行われたことを示す合法かつ税務上有効な証憑であるため、発票を発行した時点で売上計上するという、いわゆる「発票基準」が実務として行われていることが少なくありません。しかし、企業会計準則及び企業所得税法上も収益は発生主義(注1)を原則として認識するものと規定されています。
一方、増値税の発票については「増値税発票発行指南」(税総貨便函[2017]127号付属書類)において、納税義務が発生した時に発行しなければならないとされています。増値税暫行条例(国務院令第538号)によると、増値税の納税義務の発生認識の原則は、販売代金を受領または販売代金請求に関する証憑を取得した日(物品の輸入の場合には通関の当日)とされており、収益の認識とは一致していません。

(注1) 中国語表記は「権責発生制」。

関連規定: 企業会計準則基本準則第9条、企業会計準則第14号、企業所得税法実施条例第9条、国税函[2008]875号、増値税発票発行指南第1章第1節四、増値税暫行条例第38条、増値税実施細則38条、国家税務総局公告2011年第40号、他。
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はじめに

ベトナムでは外国投資法が1988年から施行されてから今年で30周年を迎えます。このような状況の中で、海外からの直接投資に関するさまざまな制度の見直しが注目されています。今ベトナムの税制を取り巻く環境は、重要な転機を迎えていると言えます。
移転価格税制では、2006年に移転価格税制の基本法令が施行されてから10年以上が経過し、2017年2月にはDecree No. 20/2017/ND-CPが発表されました。このDecreeは、2017年5月1日から有効で、2017年度の法人税申告から適用されています。
現在では、ベトナムは近隣の諸外国と比較して法人税率の低い国になったわけですが、海外にある親会社や関連会社との取引の税務上の規制を強化する姿勢が見えます。このようなことから移転価格税制がベトナム政府の重要課題になってきました。
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昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革「営改増」の全面実施から既に1年半近くが経過しています。今回は昨年11月公布の「国外で提供する建築サービス等に係る問題に関する公告」(国家税務総局2016年69号。以下「69号公告」)、および今年8月公布の「クロスボーダー課税行為免税備案等増値税問題に関する公告」(国家税務総局公告2017年第30号。以下「30号公告」)について紹介します。いずれも営改増全面展開後に表面化した問題への対応を統一し、明確化するためのものです。

1. クロスボーダー課税行為免税備案手続きの明確化

前回紹介した「営業税から増値税徴収に改革するクロスボーダー課税行為免税管理弁法(試行)」(国家税務総局公告2016年第29号。以下「免税管理弁法」)においては、20項目を免税となる課税行為として列挙していますが、免税適用に当たっては、納税人は所定の証明資料を添付して備案(注1)手続きを行うことが求められています。69号公告および30号公告により、免税備案手続きは以下のように規定されました。
  • 中国国内機構の国外における建築サービス提供については、免税備案手続き時において、発注者と締結した契約書に施工場所が国外であることが明記されている場合には、工事プロジェクトが国外であることを証明するその他の資料の提出を要しない。(69号公告一)
  • 中国国内機構の国外における旅行サービス提供については、免税備案手続きにおいて、サービス提供者が派遣する随行員またはサービス受領者の出国記録のコピーをサービス提供が国外で行われることの証明資料とする。(69号公告二)
  • 国際運輸サービスの免税政策を受ける中国国外機構は、免税備案手続き時に資料として、納税人の基本情報および業務状況の説明、根拠となる租税協定または国際運諭協定のコピーを提出する。(69号公告三)
  • 管理弁法に従ってクロスボーダー課税行為の免税備案を行った後は、同一業務について再び届出を行う必要はなく、免税を証明する資料を保管して調査に備えるのみで良い。(30号公告一)
(注1) 備案とは行政の所轄部門の公式記録に残すこと。行政側の同意・承認は要しない。
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国によって労働者と会社の権利・義務は様々に異なっています。その違いを知らなかったためにトラブルが起きたということが無いよう、事前に労働に関する法律をある程度把握することが必要です。ベトナムに法人や駐在員事務所を設立し、人材を採用するにあたって注意しなければならない点等、労務管理についてみていきましょう。

1 スタッフの雇用

従来は、外国人への雇用規制があり、外国人の雇用は総従業員数の3%までしか認められていませんでした。しかし、2008年3月にこの規制は撤廃され、現在は雇用人数に規制はありません。
また、法人及び駐在員事務所ともにベトナム人雇用義務はありませんので、外国人のみで運営することも可能です。
スタッフの雇用に関し、試用期間を設けることができます。労働法第27条によると、高度な技術を持つ者(短期大学卒業以上の学歴レベル)に対しては最長60日間、技能を持つ者(専門学校卒業レベル)に対しては最長30日間、その他の者については6日間となっています。
試用期間の給与は、少なくとも正規雇用時の給与の85%でなければなりません。また試用期間中は、会社側、労働者側の双方とも、事前通告無しにいつでも契約解除をすることができます。
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1. 経緯と概要

広州住宅積立金管理センターは2018年6月15日付で、『広州住宅積立金管理センター・2018-2019年度住宅積立金の積立調整に関連する問題についての通知』(原文、以下『通知』と呼称)を発布した。
『通知』の大きな変更点として、住宅積立金を積み立てる際の毎月の納付基数上限について、これまで認められていた「広州市非民営企業在職従業員の月平均賃金*1の5倍」が廃止され、他の多くの都市と同様に3倍を上限とすることが明確化された。なお、同様に5倍が上限とされている深セン市については、現時点では通知及び同様の変更は確認されなかった。『通知』について、変更内容を含め、主な内容について、昨年度の『通知』(原文)と比較する形で以下にまとめた。

*1 2017年度広州市非民営企業在職従業員年平均給与=98,612元、月平均給与=8,218元(原文)
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昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革「営改増」の全面実施から1年以上が経過したところで、改めてこの間に公布された営改増後の増値税に関する公告や通知を確認しています。今回は、クロスボーダー取引に関係する規定を紹介します。

1. クロスボーダー取引に対する増値税の徴収

中国国内の企業などの納税人が行うクロスボーダー取引に対する増値税については、営改増の全面実施により、「営業税から増値税徴収に改革する試行の全面推進に関する通知」(財税[2016]36号)の付属文書4「クロスボーダー課税行為に適用する増値税ゼロ税率および免税政策の規定」において新たに増値税徴収の対象となった建設、不動産、金融、生活サービスなども含めてクロスボーダー課税行為(中国語表記は「跨境応税行為」)として、その免税政策について定められており、さらに具体的な要件や手続きなどを定めた「営業税から増値税徴収に改革するクロスボーダー課税行為免税管理弁法(試行)」(国家税務総局公告2016年第29号。以下「29号公告」)が公布されています。
クロスボーダー取引に対する増値税の徴収は原則としては以下の通りです。

貨物の輸出 0%課税
サービスの輸出 0%課税または免税
サービスの輸入 課税(サービスの輸入者による源泉徴収納付)
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昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革「営改増」の全面実施後1年が経過し、この間に営改増後の増値税に関する公告や通知が数多く公布されています。今回は、増値税課税取引に適用される現行の税率について紹介します。

1. 増値税の現行法規

営改増の全面実施により、増値税の対象となる課税行為が格段に増えましたが、従来の増値税法(正式名称は中華人民共和国増値税暫行条例:国務院令第538号)およびその実施細則(財政部、国家税務総局令第50号、財政部令第65号)の全面改定は行われていません。よって、現行の増値税に関する基本的な規定は、2009年1月1日に改定施行された物品販売または加工・修理・部品交換労働サービスおよび物品の輸入を課税対象とする増値税暫行条例および実施細則と、2016年5月1日に施行したサービス・無形資産・不動産の販売の課税行為を課税対象とする「営業税から増値税に移行する税制改革の試行を全面的に推進する通知」(財税[2016]36号)の2つを以って成り立っています。

2. 増値税率

前回のレポートで紹介した通り、増値税率の簡素化が図られ、経過措置はあるものの、従来農産品や出版物など一部の物品販売に適用されていた13%の税率が廃止され、2017年7月1日以降は、増値税の税率は簡易方式による場合を除き(注1)、17%、11%、6%の3種類および物品の輸出に対する0%の計4種となっています。2017年7月1日現在の課税行為ごとの税率は表の通りです。 (続きを読む…)

広東省2018年最低賃金基準の調整について


1. 概要

広東省人民政府は6月20日付で2018年省最低賃金基準の調整に関する通知(原文)を発表した。2018年7月1日より施行される。
広東省での前回の調整は2015年5月1日(深セン市は2017年6月1日)であった。月給ベースで深セン市は2,200元(前回調整時の2,130元から70元の引き上げ)、広州市は2,100元(前回調整時の1,895元から205元の引き上げ)となる。時給ベースでは深セン市・広州市ともに20.3元となる。また、二類について、珠海が他都市とは別の扱いであったのがまとめられた。

2. 省最低賃金(月給ベース)

省名 実行日 最低賃金(月給)
一類 二類 三類 四類
広東省 2018/7/1 2,200元 2,100元 1,720元 1,550元 1,410元
深セン 広州 珠海、佛山、東莞、中山 汕頭、恵州、江門、肇慶 韶関、河源、梅州他

3. 省最低賃金(時給ベース)

省名 実行日 最低賃金(時給)
一類 二類 三類 四類
広東省 2018/7/1 20.3元 16.4元 15.3元 14元
深セン 広州 珠海、佛山、東莞、中山 汕頭、恵州、江門、肇慶 韶関、河源、梅州他

(2018年6月作成)

昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革『営改増』の全面実施から1年以上が経過しました。前回に続き、営改増の全面実施後に公布された規定の概要を紹介します。

1. 金融、不動産開発、教育補助サービス等の増値税政策明確化

営改増に関連して、金融、不動産開発、教育補助サービス、生活サービスに対する増値税の課税上の取り扱いを明確化するための補足規定が定められました。うち、課税サービスの区分に関する主な規定は以下の通りです。
  • 飲食サービス業でテイクアウト(中国語表記:外売)食品を販売する場合、飲食サービス(6%)として増値税を納付する。
  • 旅館、ホテル、リゾートホテルなどの宿泊施設が提供する会議場および付帯サービス活動は、「会議展示サービス」(6%)として増値税を納付する。
  • 観光地のロープウェイ、フェリー、電動カート、遊覧船などを運行することによる収入は、「文化体育サービス」(6%)として増値税を納付する。
  • 警護輸送サービスの提供は「安全保護サービス」(6%)として増値税を納付する。
  • 不動産管理サービス企業が提供する内装サービスは「建築サービス」(11%)として増値税を納付する。
  • 建設施工設備をリースして他人の使用に供すると共に操作人員を配備した場合は、「建築サービス」(11%)として増値税を納付する。
関連規定:財税[2016]140号、国家税務総局公告2016年第86号
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昨年5月1日の営業税を増値税に移行する税制改革『営改増』の全面実施から1年以上が経過しました。この間に、増値税発票の管理に関しては新しい増値税発票管理システムが導入され、手続きの簡素化や違法行為の防止に関する公告などが数多く公布されています。2017年6月末までに発せられたこれらの公告や通知のうち主なものについて紹介します。

1. 発票の真偽確認に関する規定

国家税務総局は増値税発票の管理強化を図るため、増値税発票の検査システムを開発しました。2017年1月1日から納税人は、取得した発票(専用発票・普通発票・自動車販売統一発票・電子普通発票)の情報を調査し、合法的なものであるかどうかを国家税務総局のウェブサイト上にあるシステム(http://inv-veri.chinatax.gov.cn)通して確認できます。

関連規定: 国家税務総局公告2016年第87号

2. 仕入税額控除に関する規定

仕入税額控除の適用を受けるための手続きが簡素化されました。取得した増値税専用発票をスキャンして税務機関に提出する認証手続きは取消され、現在は納税人が自ら専用のシステムに登録することで仕入税額控除が可能となりました。
増値税一般納税人が取得した2017年7月1日以後に発行された増値税専用発票と自動車統一発票、税関輸入増値税専用納税書の認証期限及び照合申請期限が360日以内に改定されました。 (続きを読む…)