カテゴリ

インドネシア政府は、国家災害管理局2020年通達4号(12月28日付)を延長し、2021年1月1日から14日まで、ITASやITAPの定住者や外交公用滞在の者を除く外国人の入国を一時停止していましたが、更に14日間の延長がなされています。期限は当初、2021年1月28日まででしたが、その後2月8日まで延長されております。その間、新規VISA発給の為のシステムなどが停止されています。なお、既存のITAS保持者の国内での更新は手続きが可能です。

その後、2021年2月8日にPPKM(ジャワ島とバリ島における地域社会規制)が延長されたことに伴い、2月9日付の法務人権省出入国管理総局回状(IMI-GR.01.01-0331)が発出され、一部緩和がされました。規定は下記の通りです。

  • 原則としてITAS保持者、E-visa保持者以外の外国人の入国停止
  • 例外として入国できる者は、輸送機関の乗員、医療や食料など人道的理由による支援従事者、国家プロジェクトに関係する企業の外国人等

現在、実務上においても、上記規制によりVISAプロセス等は更新の場合を除き停止されています。上記規制は、PPKMの期間までという規定となっており、2月22日までとなっています。一方で、各管轄省庁からの決定書では「暫定的な期間」ということで明確な期間を定めない規定となっています。3月・4月に向けて駐在員の新規赴任などの予定がある企業においては、VISA取得に向けての手続きが進められない場合もあり、予定の再検討が必要となる場合があります。

従来、月次・年次納税の遅延・未納に対する遅延利息・罰金利息の金利は未払額に対して月利2%の罰金が科せられていました。

オムニバス法での法改正により、2020年11月から遅延利息金利が改定されています。金利は毎月財務省によって利率が決定されます(MIR)。財務省は毎月年利を発表し月利ベースでの計算は12で割った利率となります(2021年2月:年利6.12%)。

参考までに、これまでの財務省発表の年利から計算する月利は、2020年11月:0.57%、12月:0.53%、2021年1月:0.51%、2月:0.51%となります。

なおオムニバス法による適用される遅延利率は、新たにケースごとに異なる規定となりました。違反の程度によって、追加徴収利率がを付加される場合があります。主なケースはは下記の通りです。

  1. 税務調査で税額決定後の支払い遅れ指摘の場合、税務署による分割や支払い延期が認められた場合:MIR利率(2021年2月の場合は月利0.51%)
  2. 納税者自身によって年次・月次申告修正がなされ税額増額による罰則:MIR利率+5%(2021年2月の場合には、月利0.92%:(MIR年利6.12%+追加徴収利率5%)/12か月)
  3. 税務調査が開始された後に納税者によって申告の誤りを開示した場合で納付不足が生じている場合:MIR利率+10%:2021年2月の場合には、月利1.34%:(MIR年利6.12%+追加徴収利率10%)/12か月)
  4. 税務調査の結果で不足納税額が確定した場合::MIR利率+15%(2021年2月の場合には、月利1.76%:(MIR年利6.12%+追加徴収利率15%)/12か月)

なお、いずれの場合も1か月未満の遅延は1ヶ月として計算されます。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う景気対策として2020年から施行してきた税務便宜・優遇を2021年6月末まで延長することが決定されました。

財務大臣規則2021年9号(No.9/PMK.03/2021)の内容は、2020年に施行された税優遇とほぼ同じ内容となります。

インドネシア・新型コロナウィルス感染拡大に対する経済対策(製造業支援のための優遇税制)

対象となる企業はKLU(事業目的番号)に基づきますが、製造・サービス・建設等幅広い業種が対象となっており従来より対象企業が拡大されています。2020年同様、税務優遇適用後は、毎月20日までにオンライン税務システムからの報告が必要です。

既に2020年税務便宜・優遇の適用を申請している企業も2021年度の適用の為には再申請が必要となります。

社会規制の強化と延長

2021年1月より政府はジャワ島とバリ島において新型コロナウィルス感染症拡大が激しいことから、PPKM(ジャワ島とバリ島における地域社会規制)を実施しています。当初1月11日から1月25日までとなっていましたが、規制は2月8日まで延長されてました。対象となる地域は、ICUと病床占有率が70%を超える州で、死亡率・感染中の者の率が平均を上回り、回復率が平均を下回る地域を対象としています(ジャカルタ全域は規制の対象となっています。)。なお、主な規制は下記の通りです。

  1. 職場は25%までの出社とする(75%は在宅勤務)
  2. 学校はオンライン学習を継続とする
  3. レストランはデリバリーや持ち帰りを除き25%まで
  4. ショッピングモールは19時までの営業(その後、20時までと延長されました。)
  5. 建設とエッセンシャルセクターの業種については、保健プロトコルを遵守のうえ100%出勤を可能とする。
  6. 宗教施設は50%までに制限。

上記は、2月8日の政府アナウンスメントにより、制限が緩和されて延長となりました。緩和内容としては下記の通りです。

  1. 職場は50%までの出社とする(50%は在宅勤務)
  2. ショッピングモールは21時までの営業

上記期限は2月22日までとされています。

移動規制の継続

上記PPKMの延長に伴い州をまたぐ移動についても従来の移動規制を継続する旨を発表しています。

基本的に従前の移動制限の規制と同様となり、州をまたぐ移動の場合、バリ州においては48時間、ジャワ島内の場合には72時間前までのPCR検査又は迅速抗体検査の陰性証明書の提示とE-HAC(ヘルスアラートカード)の形態が必要となります。なお、移動規制については、ジャワ島・バリ島以外の地域でも72時間以内のPCR検査書面が必要とされています。

財務大臣規則2021年6号(No.6/PMK.03/2021)により、ディストリビューターを通じて前歯払い電気料金や通信料を購入する場合にはVATが課されることの規則が施行されています。従前より別法令での実務対応がされていることから、本規定で実務上、新たにVAT徴収の方法が変更されることはありません。

対象となるのは、プリペイド方式の携帯電話の前払い通話料(プルサ/Plulsa)、SIMカード販売の際の料金、前払い方式の電気代金(Token)などのサービス供給料金部が対象となります。

本法令では通信業者と直接取引を行う場合には対象となっておらず、VAT対象となるのは、いわゆるFEE・手数料部分となります。

税率は、他のVATと同様10%となります。

例 ディストリビューターを通じてプルサ50,000IDRを購入した場合

前払携帯電話料金(プルサ):50,000IDR
ディストリビューター手数料:2,000IDR
VAT:200IDR
総計:52,200IDR

上記規則は2月1日より適用となります。

インドネシアでは、2016年度の課税年度以降、過少資本税制が導入されており、一定の負債資本比率においては、負債に関わるコストが税法上の損金(費用)として認められない場合があります。

負債資本比率(Debt and Equity Ratio:DER)は4対1です。

負債は、短期・長期を含む利息のある債務が含まれ、課税年度・課税年度の各月残高の平均値によって、負債の額が確定されます。

資本には、課税年度・課税年度の各月資本残高の平均により資本の額が確定されます。

過少資本税制の基本的なルールとしては、負債資本比率が4:1を超える場合、その超過負債部分にかかるコスト(利息やアレンジメントfee、保証費用、為替による差額など)は、税法上の損金として認められません。

また、課税年度・課税年度の一部の残高平均がゼロ又はマイナスの場合には、上記コストの全額が損金として認められません。

ジャカルタ首都特別州知事決定2020年1193号(12月4日)

2020年12月7日から20日まで延長されたジャカルタ首都特別州のPSBB(大規模社会規制)は、2021年1月3日まで延長されました。その後、同日付のプレスリリース発表において、1月17日までの延長を発表しています。

報道によると、ジャカルタ首都特別州における感染者隔離用の病床利用率は87%以上の状態が続いており、重傷者用のHCU/ ICU(高度集中治療室)の病床使用率は79%以上が続いています。

インドネシアでは2020年3月に初の感染者確認から現在まで、感染拡大の歯止めがかかっていません。2020年9-10月で1日当たりの感染者数の減少傾向があったものの、その後、新規感染者数は増加の一途をたどっており、2020年1月初頭時点において、直近1週間では平均7000人/日程度が新規感染者として増加し平均200人/日程度が新型コロナウィルス感染症を理由に死亡しています。感染者・死亡者数ともに東南アジアではトップの高い数値を維持し続けています。他国と比較してインドネシアにおいては、医療レベルの低さの問題から死亡率が高いことと共に、感染確認から死亡までの日数が短い(平均10日程度)ことが特徴となっています。

ワクチンは、世界各国7社のワクチンを指定しており、輸入も開始されていますが、現在まで緊急使用承認がされておらず、現在、依然として治験が続いています。治験終了後、エッセンシャルワーカーから順にワクチン接種を開始する予定となっています。なお、ジャカルタ州知事条例では、ワクチン承認に先立ってワクチン接種・隔離を拒否する者には500万ルピアの罰金を科す条例が施行されています。

2020年12月初頭には、労働大臣も感染が確認されています。新型コロナウィルスを原因に死亡した者を医療機関から持ち帰り埋葬する者が後を絶たず、感染による死亡した遺体の連れ出しに対しても500万ルピアの罰金が科されます。死亡者の増加による埋葬地が不足しており、各墓地ににおいては、既存の墓石の上に新たに埋葬する形がとられ始めています。

経済の停滞により、インドネシア全体での失業率は7.07%となり、ジャカルタ首都特別州での失業率は10%を超えています。直近での失業者数はインドネシア全体で約1000万人前後となり、内400万人程度がパンデミックを理由として失業しています。

これらの状況を鑑みて、インドネシア政府は各州と共に新型コロナウィルス感染症拡大防止策と、経済刺激策を講じるとのことですが、目下、感染力の強い変異種が国内で発見されており、今後の動向には注意が必要です。

ジャカルタにおける2021年の最低賃金は既に決定されております(参照:インドネシア・2021年の最低賃金)が、条件付きではあるものの、新規則により2020年最低賃金を維持することが出来る場合があります。

ジャカルタ首都特別州労働移住エネルギー局長2020年3100号規則

新型コロナウィルスによる影響を受けた会社は、下記要件を満たした場合に2020年の最低賃金(4,276,349IDR)を維持することが出来る。

  1. 法令記載のKBLI(事業目的番号)であること(製造・小売り・運輸など15業種)
  2. 勤続年数ごとの労働者数、2019年と2020年の財務諸表、NIB書面など添付の上金融サービス庁システムから申請を2020年12月18日までに行う。
  3. 承認がされた後、2021年においても、2020年の最低賃金の適用が可能となる。

ジャカルタ首都特別州知事2020年115号規則

地方税である土地建物税と自動車税の軽減措置が新たに採られることとなりました。2020年度の地方税に対する減免となり、主な内容は下記の通りです。

  1. 土地建物税を20%軽減のうえ、納税遅延金の免除
  2. 自動車税(公共交通・運送機関向け自動車)の自動車税を50%軽減のうえ、納税遅延金の免除
  3. 2020年度のホテル税・レストラン税・広告税の納税遅延金を免除
  4. これらは、いずれも2020年12月30日までに納付した場合に軽減が適用できる。

たばこ税の改訂

財務大臣規則2020年10号(No.19/PMK.010/2020)

2021年よりたばこ税が平均、約12.5%引き上げられます。昨年度は2年ぶりの増税として平均23%値上げを行いました。その結果小売価格で約35%の値上げがなされました。インドネシアでは、成人男性の約7割が喫煙者といわれており高い水準となっています。また、税収の約1割がたばこ税によって賄われています。

2021年においては、新型コロナウィルスの影響を考慮して引き上げ率は大幅に抑えた改訂となりました。インドネシア政府としては、国民の喫煙率の抑制を目指し、特に現在10%近くで推移する子供の喫煙率を抑止したい意図があります。一方で、違法タバコの摘発件数も増えている現状もあり、税率改定と共に取り締まり強化が期待されています。

徴税手続きによる出国禁止

財務大臣規則189号(No.189/PMK.03/2020)

納税者が税金を滞納している場合の徴税手続きを改訂しています。既定の中では、差し押さえ手順などと共に出国禁止令の規定が設けられています。

規定上、税務債務(滞納)が1億ルピア以上ある場合で、逃亡のおそれがある場合に納税者に対して出国禁止令が課される場合があります。

インドネシア政府・各州政府は、クリスマスシーズン・年末年始の新型コロナウィルス感染症拡大防止の為、移動・入国の規制を強化しています。

国家災害管理局2020年回状3号

2020年12月19日から2021年1月8日までの間

  1. 市外へ外出する場合には、健康プロトコルを遵守(マスク・手洗い・ソーシャルディスタンス)を義務付ける。マスクは布マスクは3層、医療マスクは鼻まで覆うこと。
  2. ジャワ島内の移動(空路又は鉄道)72時間以内のRapid testの証明書の提示とe-HACの記載が必要。
  3. 12歳未満の者は検査を義務付けない。また、首都圏内を陸路でルーティンとして移動している者には検査書面の提示義務はない。
  4. 新型コロナウィルスの症状が出た者は市外への移動が認められず、陰性結果が出るまで自主隔離が義務付けらえる。
  5. 海外からの入国は、72時間前までのPCR結果の陰性証明が義務付けられる。入国後、PCR再検査が行われ、結果が出るまで外国人は自費でホテルや宿泊施設などの保健省指定の隔離施設での待機が義務付けられる。

ジャカルタ首都特別州:2020年64号指示

2020年12月18日から2021年1月8日までの間

  1. オフィスの営業は19時までとして、引き続き50%未満の出勤率を保つ
  2. ショッピングモールなどは21時までとし、人員50%未満を保つ
  3. 不要不急の外出を可能な限り控え、週末・祝祭日の営業時間までは19時までとする。

バリ州:州知事回状2021号

2020年12月18日から2021年1月4日までの間

  1. バリへ空路で入域する者へ出発前48/時間以内のPCR陰性結果証明の提示とe-HAC(ヘルスアラートカード)の記載を義務受け
  2. 陸回路の場合には、Rapid Testの陰性結果証明の義務付け
  3. 上記書面はバリ滞在中は携帯が義務付けられ、14日間の有効期間内であれば出域できる。
  4. 飲酒、クリスマス・カウントダウンの催事開催、爆竹の使用の禁止

運輸大臣回状2020年20号21号22号23号

  1. 鉄道でのジャワ島内の都市間移動においては、出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。ジャワ島外への都市間移動は14日以内の検査が陰性証明が必要。
  2. 航空機での移動について
    (1)海外からの入国は、出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。
    (2)ジャワ島内の移動の場合は出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。
    (3)バリ島への移動の場合は出発前7日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。
  3. 船舶での移動について
    (1)国内からバリ島への入港は、出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。
    (2)海外からバリ島への入港は、発行から3日以内のPCR検査の陰性証明が必要と共に、到着時PCR検査、到着時検査で陰性が出るまで政府指定施設での隔離が必要。
  4. 乗用車等での移動について
    (1)バリ島への入島については、出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明が必要。
    (2)ジャワ島への入島・ジャワ島内での移動については、出発前3日以内の迅速抗体検査の陰性証明を保有することを推奨する。

国家災害管理局2020年通達4号(12月28日付)

2021年1月1日から14日まで、外国人の入国を一時停止する。但し、ITASやITAPの定住者や外交公用滞在の者を除く。
これらの期間に入国をする外国人(ITAS/ITAP等保持者)は、入国前3日前までのPCR陰性署名を取得の上入国し、入国する空港でもPCR検査を行う、空港の検査で陰性であったとしても、5日間は政府指定宿泊施設での隔離が行われ、隔離後のPCR検査で陰性であった場合には、移動が可能となる。