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ジャカルタのPSBB(大規模社会規制)が6月4日に緩和され、移行期間フェーズ1となりました。既に一部地域においては、解除が始まっておりますが、移行期間においても罰則の適用があり、注意が必要です。

事業所・企業に関わる緩和では、営業再開が認められました。営業するうえでは、ニューノーマルプロトコルを順守したうえでの営業が求められています。企業が営業を行う上での規制概要は下記の通りです。

  • オフィス出勤は、従業員の50%までを出社、残りを自宅勤務とする。
  • 通勤時の混雑を鑑み、出勤するものも時間などの措置をとる。
  • 会社はウィルス蔓延を防ぐための措置をとる(マスクや消毒液の配布、オフィスのクリーニングなど)。
  • 出社の際、ソーシャル・ディスタンスとして従業員同士の感覚を1メートル以上開ける。

なお、PSBB移行期間フェーズ1の期間中に感染者数の拡大等があれば、移行期間は中段の上、大規模社会規制の再実施となる可能性があります。今後、感染者数が減少を続ける場合、下記のスケジュールで規制は緩和されていく予定です。

  • 6月8日オフィスや飲食店(路面店)、小売店、サービス、倉庫などの営業開始(上記規制等を遵守の上営業)
  • 6月15日ショッピングモールや市場の営業開始(50%の範囲)
  • 6月20日各種スポーツ施設・動物園等の開園
  • 6月28日-30日:上記期間の感染状況を評価して、7月1日よりフェーズ2へ移行するかの判断を行う。

また、ジャカルタ近郊(タンゲラン地区、ベカシ地区)におきましても、ジャカルタと歩調を合わせて、上記と同様な措置を取っております。企業は上記に対応するために、従業員の健康面の管理だけでなく、労務として交代勤務や時間短縮などの措置をとる必要があります。

新型コロナウィルスの感染拡大防止を鑑みて下記、各種変更等が発表されております。

選挙の延期

インドネシア政府は2020年5月4日施行の政令により、2020年9月に予定されていた統一地方首長選挙の延期発表しました。延期は3度目となり、12月(12月9日予定)への延期となっています。

MRT着工の延期

南北延伸のMRTについては、3月に着工の予定でしたが、6月着工へ延期されています。

国有企業の業務再開

5月15日国有企業大臣発表No.S-336MBU/05/2020により、国有企業は5月25日から事業を再開することとなりました。事業再開においてはThe New Normal 指針実施の下で45歳以下の従業員の業務再開、45歳以上の者の自宅勤務継続を定めたうえで国有企業の事業再開がなされます。

政府発表の規制解除案

インドネシア政府は新型コロナウィルスによる経済停滞を鑑みてフェーズを分けたうえで各種規制解除に向けたプランを発表しています。発表では7月から8月で経済活動を全面的に再開するプランとなっています。

フェーズ1 6月1日から

工業・BtoBビジネスの再開

フェーズ2 6月8日から

物理接触を伴う業種以外の企業・小売店・市場・モールなどの再開

フェーズ3 6月15日から

学校・博物館・スポーツ・その他エンターメント等の再開

フェーズ4 7月6日から

レストラン・カフェ・バー・ジムなどの再開、渡航制限の解除

上記は、あくまでもプランであり5月末時点では平均新規感染者が400人/月を超える状況が続いており、批判もあり上記スケジュール通りに実施されるかは流動的です。

The New Normalについて

政府は保健省は5月20日付大臣回状No.HK.01.07/MENKES/328/2020で、オフィスなどにおける新型コロナウィルス感染防止手順・指針を発表しました。また、政府は引き続きThe New Normalとしてパンデミック終息後の社会のあり方等について議論を行っています。

内容サマリーは下記の通りです。

社内での対策部署設置、発症者が発生した場合の報告手順、感染者の差別回避努力義務、在宅勤務者と出勤勤務者の管理、長時間勤務・夜勤の回避、職場の衛星管理と消毒、消毒液等設備の準備、従業員間の間隔、従業員の栄養管理など。

コロナウィルスの感染拡大を受けて、インドネシア保健省は各地方政府からの要請を承認し、各都市で大規模社会制限が開始されています。

ジャカルタでは4月10日から開始され、5月22日までの期限となっておりましたが、4月19日付のジャカルタ州知事決定489号により2週間延長がなされ、6月4日までとなりました。

ジャカルタにおける制限詳細に変更はなく、下記、規制内容のサマリーとなります。

  1. 一部の業種を除き会社オフィスの活動停止・就業の禁止(自宅勤務)
    例外業種:健康・飲食・エネルギー・通信・物流・ファイナンス・国家戦略事業・一部製造業(なお、制限期間中の工場の操業はオンライン許可の取得が必要です。)
  2. 学校等教育現場の休止と自宅学習
  3. 5人以上の集会の禁止
  4. 結婚式等の禁止
  5. 公共交通機関の制限
    バス・電車は減便のうえ、6時から18時までの時間短縮、乗客数を50%以下までの制限、乗車の際のマスク着用義務
  6. 貧困層への食糧援助
  7. バイクタクシーの乗客利用の禁止(フードデリバリー等は認められています。)タクシー等乗用車の乗員数制限

また、5月14日付けジャカルタ州規則47号においては、ジャカルタ近郊以外からのジャカルタへの出入りを制限しています。主としては断食明け大祭期間の帰省を制限するための規制ではありますが、外国人も対象となります。
ジャカルタ・ジャカルタ近郊に居住する者は、ジャカルタへの出入りは身分証等の携帯で可能です。移動の際、インドネシア人ドライバーの身分証居住地がジャカルタ近郊以外の場合には、移動制限を受けるので、移動の際には前もって確認が必要ですので、御注意いただく必要があります。

新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、インドネシア政府は3月30日付2020年国家開発大臣通達36号により、公務員のレバラン期間の地方への帰省禁止としました。

その後、公務員以外の一般市民の帰省も禁止し、4月23日付2020年運輸大臣令25号を発令し各交通機関の停止等を定めました。

運輸大臣令のサマリーは下記の通りです。

  • PSBB(大規模社会規制)の敷かれている地域や感染拡大地域からの出入りは一部例外を除いて禁止する。
  • 公共交通機関(バスや一部電車等)、船舶、航空機の運航停止
  • 高速道路の閉鎖と検問
  • 実施期間は4月24日から5月30日までとし、5月7日までは罰則を科さず5月8日から5月30日までの間は罰則が科されます。
  • 電車やバス、航空機の運航停止による払い戻しは100%払い戻す。

上記法令により既に国内線の全て航空旅客機は運航を停止しておりますが、特例的に一部の国内線については運航予定であることがプレス発表されております。Jakarta地下鉄MRTは、運航はしているものの減便、一部駅の閉鎖をおこなっております。公共交通機関の運行状況は状況により日々変化しますので御注意下さい。

2月17日付BPJS労働社会保険事務所通知により、BPJS労働社会保険(政府管掌保険)の年金の保険料改定が案内されております。

JP(年金)の保険料は、賃金(基本給+固定手当)に対して従業員負担1%(給与控除)、会社負担2%となっております。

保険料の計算には、上限が8,512,400IDRと定められており、上限額を超える給与の保険料の計算には、計算上の上限額を使って計算されます。

今回この上限額が2019年の経済成長率に基づき改定され、8,939,700IDRに引き上げられました。本改定は3月1日から開始となります。BPJS保険料については、BPJS社会保険事務所のシステムを使って出力されますが、本改正により給与控除額等に変更が生じる場合がありますので、御注意下さい。

昨今の新型コロナウィルスの感染拡大に伴う経済の落込みを鑑みて一部事業者に対して2020年9月までの税務便宜(優遇措置)をとることが決定されました。2020年3月23日付財務大臣令23号(No.23/PMK.03/2020)では、税務便宜を享受するための要件・優遇内容・申請方法などが記載されており、4月1日より適用が開始されます。適用される事業者は、本令添付されている事業分類コードを事業とする企業(主に製造業)で2018年度法人税申告済であることが前提となります。

下記ではサマリーを御案内いたします。

PPH21(従業員所得税)の軽減

NPWP(納税番号)を取得している従業員で年間200憶ルピアを超えない者の所得税を政府が負担する。

なお、会社が所得税負担とするグロスアップの場合でも所得税分を従業員へ支給するひつようがある。また、結果として200憶ルピアを超える場合には、年末調整(12月)で調整する。

PPH22の免除(輸入時前払法人税)3 PPH25(予納法人税)の減額

KITE(輸出目的関税免除)を取得している企業は、PPH22輸入時前払法人税が免除され、予納法人税を30%減額することができる。

なお、上記優遇措置を希望する企業は税務署に対して規定フォームに基づく届け出を行い決定書を受領する必要があります。優遇措置を享受した場合、2020年7月20日(2020年4-6月期)と2020年10月20日(2020年7-9月期)に法令規定のフォーマットに基づいた報告書を提出する必要があります。

VATの暫定還付

VATの過払いについて50億ルピアまでの還付を暫定還付として受けることが可能となる。還付はVATの月次申告と共に行われ、遅くともの2020年10月31日期限の2020年9月度VAT申告時とともに還付を請求することが必要となります。

どの優遇措置も自動適用ではなく、税務便宜を享受するには税務署へ申請のうえで税務署による決定されるプロセスが必要となりますので、御注意ください。

2020年3月31日付で財政・金融システムに関する法律代替の緊急政令(Perpu No.1/2020)を施行し、2020年以降の法人税率が変更となっております。法人税率の変更(引き下げ)は、世界的経済停滞に対処するため、いわゆる『オムニバス法案』の中でインドネシアの国際競争力強化として昨年から法律案として検討・審議がされ、法人税の引き下げは来年度(2021年)より引き下げを予定しておりました。

しかし今回、新型コロナウィルス感染拡大による急速な経済停滞により、国会を通す法律ではなく、緊急政令として1年前倒しで法人税の引き下げを施行しております。

2020年・2021年の法人税率は22%(旧25%)

2022年の法人税は20%となります。

現在、多くの会社(1-12月期)で2019年度の会計監査や法人税計算を行っているかと思います。2019年の法人税率の変更はありませんので、2019年度の計算結果(PPH29)は既存の計算のまま利用が可能です。一方で、2020年度の予納(PPH25)は、法人税率引き下げに伴う再計算が必要な場合があります。

また、法人税率の引き下げは2020年度以降の移転価格文書・国別報告書などにも影響しますので、御注意下さい。

2020年1月30日付ジャカルタ首都特別州知事規則10号によって、ジャカルタ首都特別州内の業種別最低賃金が発表されております。

最低賃金は州や県・市などで発表された後、州知事の指定する一部業種については業種別最低賃金が設定され、州が設定する最低賃金を上回る金額の最低賃金が設定されます。

なお、ジャカルタ首都特別州の最低賃金は4,276,349IDR(2019年:3,940,973IDR)となります(2019年10月28日付ジャカルタ首都特別州知事決定121号)。

参照

業種別最低賃金では、業種別で11種の業種を指定したうえで、細則として指定業種で就業する労働者の地位・業務内容等によっても最低賃金が変わります。

指定業種は、化学・エネルギー・鉱業、金属・電器・機械、自動車、保険・銀行、小売り、通信、建設・公共事業、医療・保険、食品・飲料、繊維・衣料・皮、一部のホテルサービスの全11業種です。細則においては、より詳細の設定がなされています。

例えば下記のようなものとなっております。

  • 保険・銀行業
  • 保険業務者:4,500,000IDR/月
  • 非外国為替銀行:4,490,168IDR
  • 外国為替取扱銀行:4,490,168IDR
  • シャリア銀行(イスラム法銀行):4,490,168IDR

上記業種に該当する企業においては、ジャカルタ首都特別州の一般最低賃金だけでなく、各業務者の職務に応じた業種別最低賃金を上回るよう注意する必要があります。

2020年3月17日付労働省大臣通達(No.M/3/HK。04/III/2020)によって、新型コロナウィルス感染拡大に伴う労働者賃金の取扱いの見解が発表されております。通達の概要は下記となります。

  • 医師の診断書に基づき新型コロナウィルス感染の疑い等で監視/隔離のため最大14日間就業できない労働者の賃金は100%支払われる。
  • 医師の診断書等で新型コロナウィルスによる疾病のため出勤・就労が出来ない場合には、労働法・就業規則・労働契約に基づく疾病扱いとして賃金を支給する。
  • 一方で、新型コロナウィルスの影響から知事・地域政府の方針により会社が事業活動を制限された場合、企業は事業継続性をを考慮して、一部又は全部の労働者の賃金額・支払方法を労使間の合意によって変更することが出来る。
  • また、使用者は新型コロナウィルスの感染拡大を考慮して労働環境・衛生環境を保健省等の指示に従い整備する必要がある。

本通達においては、労働者が隔離や自宅待機となった場合の賃金の保障する一方で、国政府や州・地方政府による事業活動停止・縮小などの影響で企業の事業継続性が疑われる事態の場合には、その期間の労働者の賃金額・賃金支給方法を、労働者と企業の合意によって柔軟に変更することを認めています。

企業のウィルス対策と共に、コロナウィルス影響下の支給賃金の検討については、上記通達にも御留意ください。

昨今の新型コロナウィルスに伴う官公庁の閉鎖や、システム・アプリケーションエラーなどに伴い一部税務申告の遅延について罰則を適用しない事・申告期日の延長が決定されています。

2019年12月度VAT申告について

従来の申告期限は1月末となっていたものの、システムエラー等の影響から2月7日までに申告を行っている場合には罰則を例外的に適用しない。

2020年1月度源泉税PPH21/26、PPH4-2の月次申告

従来の申告期限は2月20日までとなっていたものの、アプリケーションエラー等の関係から2月28日までに申告した場合には罰則を例外的に適用しない。

2020年3月度の源泉税PPH21/26、PPH23、PPH4-2の月次申告

従来の申告期限は4月20日までとなっていたものの、新型コロナウィルスの影響を鑑みて、4月末まで申告期限が延長されております。

2019年度 年次個人所得税申告

2019年度の年次個人所得税の納税・申告は従来3月末が期限となっておりました。しかし新型コロナウィルスの影響を鑑みて、4月末まで期限が延長されております。

なお現在、税務申告は原則全てシステムを通じた電子申告となっております。しかし電子申告が出来ないものについては、通常税務署へ行っての窓口申請となっておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う税務署閉鎖の影響から、現在は郵送申告での申告となっております。