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2019年10月22日付規則 国家食品医薬品監督庁(BPOM:Badan Pengawas Obat dan Makanan)31号と10月7日付通知No.HM.03.02.81.813.10.9.4763号によって、食品医薬品管轄BPOMシステムと外国投資管轄のOSS(: Online Single Submission)システムの接続が開始されております。

食品や化粧品などについて、輸出入を行う事業者は、2019年8月1日付通知No.HK.06.2.22.08.19.2384に基づき、OSSへの登録、NIB(会社登録番号)の取得、Izin Operation /Commercialの取得のうえで、BPOMに関連するKBLIを変更しておく必要があります。そのうえで、e-bpomとOSSの接続が11月より開始されておりシステムを通じて申請を行う形となります。

また、同規則ではBPOM申請事業者の税務確認を行う事が明記されています。既にOSSシステムと税務システムが接続されており、税務申告に未納・未申告・遅延の放置がある場合には、システムをブロックして税務申告が適正化されるまで、申請・登録変更などを認めない措置がとられます。食品医薬品を取り扱う事業者は特に税務については適正な納税・申告が必要採ります。

BKPM(投資調整庁)投資サービス副担当官通知がなされ、2019年12月9日からOSS(OSS(: Online Single Submission)についての相談方法が変更されております。2019年7月に変更された従前の方法では、予約がの翌日予約しかできない状況が続いておりました。今回、システムの変更で翌日以降の相談予約が可能となっております。相談には事前にOSSへの登録が必要となります。相談方法概要は下記の通りです。

  • http://antrian.bkpm.go.id/pendaftaran/へアクセスのうえ、E-mailを入力
  • E-mailアドレスへ確認のメールがアナウンスされ、メール内リンクから相談者情報・相談日時などを入力
  • 日時でBKPM本庁(Jl. Gatot Subroto)へ行ってたうえで相談。

なお、1度の相談では20分と時間が定められております。予約したうえで相談に行かないことが1ヶ月でに3回続いた場合には、企業のOSSアカウントが1か月間、凍結されます。

上記はOSSシステムに関する相談となっており、OSS以外の内容(例えば外資企業設立の際の事業目的の確認や、その他BKPM管轄の質問など)は、事前予約を行わずに直接本庁へ行って質問することが可能です。

一部のBPJS(社会保険)事務所・支社より、各企業に対して2019年12月度の保険料支払についてのレターが発送されております。内容は、BPJS Ketenagakerjaan (政府管掌の労働社会保険)の12月保険料の支払いを12月20日までに支払うことを推奨するものとなっております。通常、保険料は翌月15日までに支払う必要があり、各企業毎月10日の納税期限と共に支払いプロセスをされている企業が多いかと思います。今回のレターでは社会保険料計算システムなどの関係から12月20日までに支払うよう依頼する内容となっております。レターにおいては12月20日を過ぎて支払った場合、支払いを遅延・遅滞とする旨の通知はありません。システムの都合上、JHT(老齢保険)の2019年内の積立額総額については、2019年12月20日までに支払ったものが反映される形になり、12月20日を過ぎて支払ったものは2020年1月の積立額として反映されます。BPJS事務所に確認したところ、12月20日までに支払いを推奨する理由としては年末年始に銀行が営業しない関係から。銀行振込支払いのステータスがBPJSシステムに反映しない可能性を考慮して早めに支払いプロセスを行うよう推奨しているとのことです。BPJS保険料は給与額を基に算出するため、給与計算や支給日とも関係します。企業によっては給与計算締日や計算の日程上、給与額が確定しない場合には、そもそも12月20日に保険料が確定しておらず、そもそも確定した保険料を支払う事が不可能な場合も想定されます。今回給与計算スケジュールを前倒しにして、BPJSからの依頼に応じるか否か、通常通りのスケジュールで給与計算を行うかは、各企業のご判断となりますが、最低限、法令上の期限である翌月15日支払いの期限を順守することは必須となります。12月賞与や12月最終給与での年末調整・源泉徴収票(1721A1)の作成などの事務と共に各企業で御検討いただく必要があります。

2020年1月以降の最低賃金について法令改正がありましたので、御案内致します。

インドネシアにおいては毎年9月から翌年の最低賃金について議論が開始され、労働組合などによるデモが活発化します。賃金引き上げ率は物価上昇率(インフレ率)、経済成長率を加味して決定され、2020年度は中央統計局調べで物価上昇率3.39%、経済成長率5.12%として、最低賃金決定に使用される賃金引き上げ率は8.51%となりました。(労働大臣通達2019年10月15日付回状No.B-M/308/HI.01.00/X/2019)これを受け、州・市町村が最低賃金を決定します。地域によっては州の最低賃金より高い市町村の最低賃金が決定されます。地区や業種によっては、さらに詳細な最低賃金の設定がなされる場合があります。

現在までに決定・発表されている主な州・県・市町村の2020年最低賃金は下記の通りです。

Jakarta首都特別州:4,276,349IDR(2019年:3,940,973IDR)
(2019年10月28日付ジャカルタ首都特別州知事決定121号:)
西ジャワ州:1,810,351IDR(2019年:1,668,372IDR)
(2019年11月1日付西ジャワ州知事決定No.561/KEP.920-YANBANGSOS/2019)

西ジャワ州内

Kota Bekasi : 4,589,708IDR (2019年4,229,756IDR)
Karawang : 4,594,324IDR (2019年4,234,010IDR)
バンテン州:2,460,997IDR(2019年2,267965IDR)
(2019年11月1日付バンテン州知事決定:No.561/Kep.305-Huk/2019)

バンテン州内

Tangerang:4,199,029IDR(2019年3,869,717IDR )
中部ジャワ州:1,742,015IDR(2019年1,605,396IDR)
ジョグジャカルタ特別州:1,704,607IDR(2019年:1,570,922IDR)







BPJS健康保険(政府管掌健康保険:旧JAMSOSTEK)の保険料改定について、健康保険制度概要と共に、御案内いたします。(2019年大統領令75号10月24日)

インドネシアにおいては2014年以降、政府管掌の皆保険制度・国家社会保障制度としてBPJS健康保険への加入が義務付けられています。法令におきましては、6か月以上就労する外国人も加入対象に含まれており、VISA更新の際にはBPJS健康保険への加入が更新の要件となっております。BPJS健康保険は雇用者が加入登録をする義務を負っており、システムや社会保険事務所への申請によって従業員の為に加入登録を行わなければなりません。加入者には健康保険カードが発行されます。BPJS健康保険の保険料は月額給与の5%を会社負担分(4%)と従業員負担(1%)で案分したうえで、従業員負担分を含めて会社が給与控除した上で保険料を支払います(毎月10日が支払い期限となります。)。

今回の改定では、給与労働者(従業員)の保険料計算に使う最高限度額の改正がされています。旧法令では、給与が8,000,000IDR以上であっても保険料計算に使う給与額は8,000,000IDR(上限)とされていましたが、本改定により、2020年1月1日以降の保険料計算には12,000,000IDRを保険料計算上限とすることと改定されています。2020年1月以降の給与計算におきましては、年度の扶養家族構成のアップデート、最低賃金の上昇の適用と共に、BPJS健康保険の保険料計算につきましても御注意ください。


2019年10月18日付公布通信情報省大臣令第11号により、インドネシアの携帯電話に関する新たな規制が創設された。下記では、新大臣令と共に携帯電話通信規制の概要をまとめる。

インドネシアの携帯電話SIMカード発行枚数(回線数)は、インドネシアの人口数を優に超えて3億5千万枚以上が発行され、そのうちの98%がプリペイド方式SIMとなっている。

増え続けるSIM発行枚数と電話番号の枯渇への対策と、本人確認が出来ていないプリペイド方式携帯電話が犯罪に使われることの抑止、通信の安全を確保するため、2017年情報通信省大臣令14号、同21号では、2017年10月から既存回線を含めた通信会社プロバイダー契約に、身分証(KTP:国民ID)やパスポートでの本人確認の再登録を課して規制の強化し、翌年2018年2月までに再登録を行わない場合には、段階的な回線の切断を行っている。回線制限の方法は携帯電話会社にもよるものの一般的には、発信制限、受信制限、通信制限と順に使用制限を課し、再登録を行わない場合には登録が抹消される。大手通信会社では、外国人によるプリペイド契約の場合には、半年ごとの再登録を課しているプロバイダもある。また、法令では1人3回線までを上限登録としている。

現在、インドネシアでは通信情報省主導で携帯電話会社同士の合併を促進している。その結果、当初10社以上あった携帯電話会社は、半数以下となり大手4社(Telcomsel,Indosat,Tri, XLAxiata)で95%以上のシェアを占めるようになっている。この成果もあってか近年では政府中央による通信情報管理が容易となり、人権団体からの批判はあるものの『誤った情報の拡散防止』という目的で、デモ地域における携帯電話回線の一斉遮断を行うなど、携帯電話通信への政府の関与が強まりつつある。

新大臣令では、各通信機器本体に付与されているIMEI(International Mobile Equipment Identity :識別番号、シリアル番号)の登録義務を携帯電話会社に課している。また、携帯電話使用者(エンドユーザー)に対してIMEIを携帯電話会社カスタマーサービス等を通じて登録させる義務を課している。上記のような通信(回線)規制と共に、違法な携帯電話機器の使用を制限する目的で、新大臣令においては通信機器本体のIMEIに登録義務を課すことで使用制限をかけることができるものとなっている(いわゆる未登録機や盗難機にはシムロックをかけることを可能にしている。)。

本大臣令によりIMEI登録を通じて通信端末管理が可能となり、前述法令と共に使用者・回線・端末を紐付けることが可能となる。本大臣令は公布後6か月以降に施行となっており、2020年4月以降の実務運用・携帯電話会社からのアナウンス・細則・通信会社約款変更などには注意する必要がある。

なお、2019年9月以降のデモのトピックスとなっている刑法改正案では不敬罪など表現内容への新制限事項も含まれているおり、上記法令規則による通信の自由と共に、インドネシアにおける『表現の自由』全般の動向について、今後も注視していく必要がある。

2019年10月8日付労働大臣規則18号が同日施行され、労働省が管轄する許可を発行する際には、対象者の税務状況の確認を行う事が規定されました。

労働省が管轄する下記6種のケース(許認可発行や状況)においては、許認可発行に先立って税務状況の確認がなされます。

  • SIP3MI, 従業員の外国就労許可
  • RPTKA, :外国人雇用計画書許可
  • SIU-LPTKS Lintas Provinsi, 国内アウトソーシング許可
  • Izin Penyelenggaraan Pemagangan di Luar Negeri, 国外インターンシップ許可
  • PJK3, 労働安全衛生に関して労働局が関わる場合
  • Lembaga Audit SMK3 労働省による安全衛生監査の場合

上記6種の中で、外国人・外資企業にとって、特に影響が出る可能性があるものとしては、RPTKAの発行です。

RPTKA(外国人雇用計画書)は、外国人の就業許可(旧IMTA/Notifikasi)、滞在許可(ITAS)の前提となる許可となり、RPTKAの発行がされない場合は外国人VISAの取得・更新が出来ません。

税務状況の確認は、労働省システムと税務署システムとの連動によって行われます。税務署システムでKSWP(Keterangan Status Wajib Pajak:納税者ステータスの情報)が確認され、税務問題の有無が判断されます。外国人個人でも、過去の税務申告が未申告だった場合や未納税・納税不足がある場合には、納税者ステータスに問題があると判断され、システムがブロックされます。

税務問題の有無は、少なくとも直近過去2年で確認・判断され、税務問題が生じシステムブロックがされている場合には、先に税務問題を解決しなければRPTKAの発行がされず、VISAの更新に遅延が発生する可能性があります。

対策としては、現状の駐在員の年次税務申告が適正に行われているかという確認と、新たに外国人を採用する場合には(特にインドネシア国内での転職者採用の場合)、過去の納税申告が適正されているかの確認を先んじて行う事を推奨いたします。

2018年7月より運用が開始している登記システム(OSS: Online Single Submission)ですが、現在までにPT(株式会社)、KP3A(商業省管轄外国会社駐在員事務所)BUJKA(建設駐在員事務所)と対象が広がっております。また各許認可の発行や、他のシステム(税務署納税申告電子システムや法務省登記システム)との接続も開始しております。

2019年10月25日付BKPM(投資調整庁)発表 第17号A.8/2019では、2019年10月30日をもってKPPA(外国駐在員事務所)許可についてもOSSに統合することをが案内されております。

これまでKPPA許可(駐在員事務所の新規開設・更新・登記変更)はBKPMシステムによって管理され、申請や許可発行等もされてきました。しかし、BKPMシステムによるKPPA許可の新規発行・更新・登記変更は2019年10月30日23:59で運用を停止し、2019年11月4日からはOSSにて申請・許認可発行がなされることとなりました。

KPPA許可は、その他の許可や駐在員事務所所長VISAの基礎となる許可となります。登記システムの新運用開始によって、開始当初はアクセス過多による障害や混乱が予想されます。駐在員事務所許可の更新手続きが直近で控えている場合や、駐在員事務所所属の外国人の方のVISA/ITASの手続きのスケジュールなどについては、あらかじめ余裕をもって手続きを行っていただくようご注意いただく必要があります。

2019年大統領令63号が2019年9月30日付で公布施行され、インドネシア語使用義務の詳細が改訂されております。法令において『外国語』には外国語(英語や日本語など)のほか、地方言語(Jawa語やBali語など)も含まれており、インドネシア語使用義務がある場合には地方言語も利用が出来ません。本大統領令では、種類別に分けられてインドネシア語使用義務が規定されており、下記では概要を御案内いたします。

建物名(ビル・アパートメント・ホテル・商業施設・工場・空港・駅・スポーツ施設・ターミナル・病院など、建物全般):33条

インドネシア人・インドネシア法人が所有する建物に関しては、原則として名称にインドネシア語の使用義務がある。一方で歴史的価値・風習・宗教的価値などが認められる場合には例外として外国語の使用が認められる。

会社名(PT /CVなど):36条

新たに設立する場合で全株主がインドネシア人/インドネシア法人の場合にはインドネシア語を用いなければならない。

学校名:37条

原則として新たに開校する場合はインドネシア語使用義務があるが、外国教育法人の関与がある場合や歴史や宗教的価値がある名前の場合には外国語の使用を認める。

インドネシア国内での論文執筆・出版:31条

インドネシア国内での論文執筆・出版は電子的な方法を含み原則としてインドネシア語使用を義務とし、言語教育や特別な研究の場合で一部でインドネシア語部を含む場合には外国語の使用を認める。

商標名:35条

原則、インドネシア人またはインドネシア法人が所有する商標名にはインドネシア語を使用しなければならない。例外として外国のライセンス(証憑)等の場合にはインドネシア語使用義務を免除され、商標に歴史的・文化的・宗教的が価値があるには外国語使用が認められる。

本大統領では、上記のほかにも、良いインドネシア語を正しく使う事の訓示規定から、政府書面言語、国内外での公式スピーチ言語、教育言語など幅広く規定がされています。本大統領令施行による実務への影響は各個別法令との関係も踏まえたうえで、今後の状況を注視していく必要があります。

2019年大統領令63号が2019年9月30日付で公布施行され、契約における言語規定部分が改訂されております。

インドネシアにおいては2009年24号法律 国旗・言語・国歌に関する法令(以下、言語法)によってインドネシア語使用義務が定められておりますが、同法40条においては『26条から39条(言語に関する規定)の詳細は大統領令で定める』と規定されており、本大統領令はこの法律に基づく規定となります。なお、本大統領令によって従前の2010年16号大統領令(以下、旧大統領令)は失効しております。

契約実務においては、これまで旧大統領令と言語法の文言に『優先言語条項』の直接規定が無く、契約書や覚書の締結において2言語以上で契約書を作成した場合(インドネシア語+英語/日本語など)に、優先言語条項(:2言語の訳に齟齬がある場合、英語や日本語をインドネシア語より優先するという条項)が有効であるか否かという点には、直接規定が無く法解釈によって補完されてきました。

本大統領令においては26条2-4項において外国語を優先言語とすること認める条文が新たに設けられております。

一方でインドネシア政府や州の書面や登記等係る書面について(例えば公証人認証の売買証書や決定書など)は、インドネシア語以外に外国語訳を作っても、インドネシア語が優先されます(本大統領令4条6項)。

上記を踏まえて引き続き、インドネシアで契約書や覚書を作成する場合には、両当事者の国籍を加味したうえで、使用言語・準拠法・裁判管轄なども含めたうえで慎重に検討する必要があります。