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香港・税務面の非協力的な国・地域EUリストへの追加に対する香港政府の対応

欧州連合(EU)は本日(10月5日)、香港における特定の外国源泉(オフショア)受動的所得に対する非課税の取扱いが、「二重非課税」の状況に繋がり得る可能性があると見なし、税務面の非協力的な国・地域EUリストに含めることを発表した。香港政府は、この発表に関するメディアからの問合せに答えた。

香港政府報道官は、「香港は国際金融センターとして、常日頃国際税務協力に積極的に参加し、支援をしてきました。香港は長年にわたって、国・地域内源泉所得課税(源泉地国課税)の原則を採用しており、香港外のオフショア利益は、概して香港の利得税の対象にはなりません。」と述べた。

EUは、香港において実質的な経済活動を行っていない企業が、特定のオフショア受動的所得(利子やロイヤリティ等)に対して課税されない点に関し、「二重非課税」の状況になる可能性を懸念している。国境を跨ぐ租税回避行為に立ち向かう原則の下、香港政府はEUと協力し、2022年末までに税務条例(香港法第112章)を改正し、関連する措置を2023年中に実施することに同意した。

香港政府報道官は、「香港は引続き源泉地国課税の原則を採用していきます。香港政府は、香港のビジネス環境の競争力を持続するために、シンプルかつ明確な、低税率を適用する税制を維持するよう努めていきます。」

「提案されている条例修正案は、国境を跨ぐ租税回避が目的で受動的所得の概念を利用している、特に香港において実質的な経済活動を行っていない企業をのみを対象としています。個人の納税者は影響を受けることはないでしょう。金融機関については、現行の香港税務条例に基づき、オフショア事業に帰属する利子所得もまた、利得税の課税対象となっているため、当該法改正により税負担が増えることはありません。」

「法改正の具体的な内容については、利害関係者と十分に協議し、企業のコンプライアンス遵守負担を最小限に抑えるため、最善を尽くします。」と強調した。

EUは2019年10月、外国源泉所得の免税制度に関するガイダンスを発行し、多くの税管轄区域(香港を含む)の税制に対する評価を開始した。この評価の焦点は、オフショアのシェルカンパニーが「二重非課税」を通じて、税制上の優遇措置を享受している状況への対処である。香港政府は、当該評価に関連する事項について密にEUと連絡を取り、フォローアップすべき作業についてEUと積極的に従事している。

香港政府報道官は、「香港企業は、税務面の非協力的な国・地域EUリストに含まれている結果として、EUが課す防御的税制措置の対象とはならないでしょう。香港政府としては、関連する税制を改正後、香港を当該リストから迅速に削除するようEUに求めていきます。」と述べた。

原文:Couple convicted of falsely claiming deductions of expenses of self-education and approved charitable donations [1]、2021年10月6日更新