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インドネシア・送別金と就業規則

インドネシアの現行の労働法(2003年13号)では退職金は3種類の手当(退職手当、勤続功労金、権利補償金)が規定されています。同法12章150条以下では、勤続年数や退職理由のケースに応じて退職金の計算方法が記載されています。

送別金は法令には直接の規定がありません。しかし、現行労働法制定前の2000年6月20日付労働大臣決定150号では、送別金についての規定が記載されています。法的には現行労働法施行前の決定や規則は現行労働法制定後に適用すべきではないという争点はあるものの、実務上は一部適用という形で、運用されています。

裁判例においても、「会社に貢献度が高い者、長期で就労した者については、送別金が支払われるべき」という裁判例もあり、送別金については現行労働法下においても認めらています。

労働局などが示す一般的な送別金支給・計算基準は下記の通りとなります。

  1. 労働契約書や就業規則で定めがある場合には、その定めに従う。
  2. 労働契約書や就業規則でその定めがない場合、勤続功労金規定を準用する。

「送別金」は、一般的には自己都合退職の際、退職手当や勤続功労金が受け取れない従業員に対して支給されるべきものとなります。特に勤続年数が長期にわたる従業員が退職する場合、勤続功労金規定を準用されると、送別金支給が高額になることもあり注意が必要です。

労働法に明確な規定のない以上、会社と従業員の労働契約、又は会社が従業員と協議の上で策定する就業規則で定めることが可能です。労働契約や就業規則で定める「送別金」をどのように規定するかは、会社の規模や状況に応じて比較的自由に設定することが可能とされています。

自己都合退職であっても送別金の如何によっては会社のリスクとなる可能性があります。