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[M&A] 香港・深センとの株乗り入れ、当局がゴーサイン

香港取引所(HKEX)と深セン証券取引所の株取引相互乗り入れ、通称「深港通」導入に、中国本土当局のゴーサインが出たもようだ。深セン市人民政府金融発展サービス弁公室の肖志家・副主任が26日明らかにした。業界内では早ければ来年中に実現するとの見方もある。27日付香港経済日報が伝えた。

肖副主任は、本土の証券管理当局である中国証券監督管理委員会(証監会)から深セン証券取引所が深港通の導入について検討を進める許可を得たと明らかにした。最終的な認可はまだ得ていないが、現在はシステム、投資限度額、投資範囲、参加する投資家の条件などについて検討を進めているという。

HKEXは上海証券取引所との株取引相互乗り入れ「滬港通」を10月にも開始する。今月6日の中間決算発表記者会見でHKEXの李小加(チャールズ・リー)最高経営責任者(CEO)は、株取引相互乗り入れの次の一手として、深港通の可能性について言及していたが、HKEXの広報担当者は香港経済日報の取材に対しコメントを避けた。

香港を本拠とする証券会社CLSA(里昴証券)の張耀昌(フランシス・チュン)中国香港ストラテジー研究部門責任者は、「滬港通の運用が順調に進めば、最速で来年中のスタートになる」との見通しを明らかにしている。また今後はシンガポール、米ニューヨーク、台湾など、海外の証券取引所との株取引相互乗り入れが行われると予測した。(NNA.ASIA